ステーブルコイン発行者であるサークルは、開発者とユーザーに対するより迅速かつ効率的な支払いと金融サービスを提供することを目指し、アバランチ(Avalanche)上にユーロコイン(EUROC)をローンチした。

発表の中で、サークルのチームはこのローンチがEUROCのマルチチェーン戦略の一部であると説明している。チームは、アバランチ上でのEUROCの利用可能になるこでその流動性を増加させ、米ドルベースのステーブルコインであるUSDコイン(USDC)とともに、ユーザーにユーロで取引するオプションを提供することができると述べている。

サークルは昨年、ユーロで完全に裏付けられたステーブルコインとしてEUROCをローンチした。これは、EUROCトークンがサークルで保管されているユーロと同等の価値を持つことを意味する。

サークルの製品担当バイスプレジデントであるジョアオ・レジナット氏は、EUROCのローンチは誰でもユーロにアクセスできるようにすると述べた。

「私たちが昨年、イーサリアム上にユーロコインを初めて導入した時、インターネット接続を持つ誰でも国境やタイムゾーンを超えてユーロにアクセスできるようにしたかった」

トークンをアバランチに持ってくることで、開発者とユーザーは自分たちの金融取引で「よりコスト効率の高い」経験を得ることができるとレジナット氏は語った。彼は、これが支払いや送金の新たな可能性を生み出すと考えている。

Ava Labsのビジネス開発部門バイスプレジデントであるジョン・ナハス氏は、アバランチ・ブロックチェーン上の「ユーロコインの素晴らしいフィードバックと利用」を期待している。ナハス氏によると、分散型金融(DeFi)はより多通貨かつクロスボーダーな環境に拡大しており、EUROCを追加することで、より大きな範囲の世界への採用が速まるとのことだ。

一方で、サークルは最近、イーサリアムとアバランチ間でのUSDCのクロスチェーン転送を可能にするプロトコルを導入した。従来、アバランチユーザーがETH上で保有するUSDCを送金する際には、サークル社のパートナーにコインを預けるか、サードパーティ製のブリッジを利用する必要があったが、新しいクロスチェーン転送プロトコル(CCTP)がこれを解決する。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン