仮想通貨ファイルコイン（FIL）の流動性ステーキングプロトコルSTFILは、中国警察によるチームメンバーへの捜査を受け、トークンの移動と説明のつかないSTFILプロトコルのアップグレードがあったと主張している。
4月9日、中国当局からの捜査が現在も継続していることをSTFILプロトコルは発表した。Xの投稿によると、拘留されたメンバーは既に法的支援を受けている。
「STFILの技術チームが中国の現地警察による調査を受けている可能性があり、現状を理解し拘束されている技術者に支援を提供するために弁護士を派遣した」とSTFILプロトコルは記している。
流動性ステーキングプロトコルは、メンバーが拘束された際に、STFILプラットフォーム上のFILトークンが「未知のアドレス」に送金されていたことを明かした。
執筆時点で、そのアドレスは約2300万ドル(約35億円）相当となる250万FILトークンを保有している。
さらに、STFILは過去数日間に渡り操作中にプロトコル内で「異常なアップグレード」が行われたとも主張している。
ステーキングプラットフォームは支援を求めコミュニティにトークンを受け取ったアドレスの監視を手伝うように呼びかけている。
「コミュニティがこの未知のアドレスの監視を追跡し、利害関係者の利益を守る方法を議論してほしい」とSTFILプロトコルは語った。
XでFILトークンをプラットフォームにステークしたと主張するコミュニティメンバーは、資金回収の方法について議論している。当局がどのように資金を取り上げることができるのかと疑問視されている。
一方、ファイルコインのトークンは中国当局からの捜査を受けている中でも価格を維持している。4月9日、FILは過去7日間で9.32ドルを記録し、24時間の取引量は2億6500万ドルに達した。現在、トークンは9.12ドルで推移している。
中国当局による仮想通貨プロジェクトへの取り締まりは過去にも行われている。2023年、クロスチェーンプロトコルのマルチチェーンは、資金不足のため運営を停止せざるを得なくなったと発表した。CEO兼共同創設者のヘ・ジャオジュン氏が中国当局によって拘束されたことに起因する。情報が乏しい中、プロジェクトは活動を停止せざるを得なかった。