決済企業ブロックの携帯電話決済処理アプリであるCash Appは25日、ビットコイン・ライトニング・ネットワークを介した取引に対応した。この新機能により、Cash Appのユーザーは、より高速で効率的なレイヤー2プロトコルでビットコイン(BTC)の送受信ができるようになった。ビットコインブロックチェーンの処理には数分から数時間かかるが、ライトニング・ネットワークはほぼ瞬時に処理が完了するため、少額の取引に最適だ。

Cash Appはすでにライトニングネットワーク上での一部のビットコイン取引をサポートしているが、ユーザーはライトニングQRコードのスキャンによる請求書の支払いに限定されていた。今回、QRコードを含むすべてのCash Appの取引は、特に指定がない限り、ライトニングを経由してデフォルトで行われるようになった。この新機能は、7日ごとに999ドルの取引制限があり、ニューヨーク州の居住者を除くアメリカ合衆国の顧客が利用可能だ。

Cash Appは2018年に初めてBTC取引を実装し、すぐに米国と英国でビットコイン取引で絶大な人気を得た。昨年、同アプリの売上高123億円のうち、81%がビットコインによるものだった。同アプリの月間アクティブユーザー数は4400万人以上となっている。

ユーザーは7日ごとに1万ドル相当のビットコインを預けることができ、アプリ内の会計処理用に納税申告書が提供される。また、「Paid in Bitcoin」機能を利用すれば、自分の口座預金の一部または全部を手数料なしで自動的にビットコインに投資することも可能だ。それ以外の通常の取引手数料は通常2%程度。

コインテレグラフが以前報じたように、ライトニング・ネットワークは現在、約8万7000の支払いチャネルと4570BTCをロックしている。しかし、採用はやや遅れており、ライトニング上のコイン数は現在流通している1900万BTCのごく一部に過ぎない。