◆ビットコイン10歳の誕生日が無風相場の転換点になるのではと期待する声が出ている
◆このままだと去年の誕生日の価格を下回ることを心配するメディアがある
◆今後10年 ビットコインの優位性がなくなるのか、変わらないのか、見方が分かれている
未だに正体不明のサトシ・ナカモトがビットコインの論文を書いてから31日で10年になる。これを機に短期・長期的に今後の仮想通貨相場がどうなるのか、米国メディアやアナリストが様々な予想をしている。
10歳の誕生日が突破口に?
ビットコイン(BTC)は2017年には2000%ほど上昇したものの、2018年は65%下落していて、最近は6500ドル付近でこう着状態。ナスダックやS&P500といった伝統的な株式市場よりボラティティ(変動幅)が低い状態が続いている。バックトやフィデリティなど相次ぐ機関投資家の参入に対して仮想通貨相場は無反応だ。何が材料視されるのか分からない中、市場関係者の中からは明日のビットコイン10歳の誕生日が相場上昇になるのではないか期待する声が出ている。
FX Empireのボブ・メイソン氏は、ビットコインがこれ以上動かないようなら「忍耐強くないマーケット」は黙っていないと指摘。ビットコイン10歳の誕生日は「ビットコインが束縛状態から解放される」機会になるのではないかと期待している。
ちなみに1年前の10月31日のビットコイン(BTC)は約6400ドル。その後、11月にCMEやCBOEがビットコイン先物を始めるという観測が出た事をきっかけに上昇し、2万ドル付近まで上がったのは周知の事実だ。
現在のビットコイン(BTC)は6350ドル(引用元:CoinMarketCap)。仮想通貨メディアのコインデスクは、このままだったらビットコイン10歳の誕生日に「前年比でマイナス」とレポートしなければならないと心配している。
(引用元: TradingView 「ビットコイン(BTC)/ドル価の推移(5日間)」)
去年の11月から12月にかけて見られたような相場の上昇をもたらす材料はあるのだろうか?やはり米国証券取引委員会(SEC)によるビットコインETF(上場投資信託)の承認を期待する声は大きい。また仮想通貨プラットフォーム「バックト(Bakkt)」は12月12日に現物受け渡しのビットコイン先物を始める予定だ。
ちなみにインディペンデント紙によると、独自のアルゴリズムを使って11月18日までにビットコイン(BTC)が1万104ドルに到達すると予想するサイトもある。
これからの10年
ビットコイン10歳の節目は短期的な材料になるかもしれないが、2028年にビットコインはどうなっているのだろうか。インディペンデント紙が今後10年を予想するアナリストの見立てを掲載している。
ビットコインが誕生してからこれまで仮想通貨の数は3000を超えた。ほとんどが価値のないものになるという見方もあるが、今後10年で選び抜かれたアルトコインがビットコインのライバルになるという見解が出ている。
英金融コンサルタント業者deVere GroupのNigel Green氏は、「仮想通貨が普及するに従い、公共セクター・民間セクターの双方がより多くのデジタル資産を作る事になり、ビットコインのシェアは減少する」と予想する。
現在の仮想通貨市場全体の時価総額は約4000億ドル(約45兆円)だが、Green氏は次の10年で20兆ドル(約2240兆円)に膨らむと予想している。
一方eToroのIqbal Gandham氏は、ビットコインに対して強気だ。次のように評価した。
「ビットコインは過去10年間、驚異の粘り強さをみせた。ボラティリティの波を乗り切り、スケーラビリティ(規模の拡大)をめぐる問題に取り組み始めた」
その上で次の10年にビットコインは送金や支払い手段として当たり前の存在になるだろうと指摘した。
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