主なポイント
・ビットコインは重要な週足の終値を迎え、複数の主要価格帯が焦点となっている。
・クジラによる売りが続くなか、強気相場の行方はいまだ不透明。
・米国の貿易関税引き下げや政府閉鎖の終了がリスク資産の追い風になる可能性がある。
ビットコイン（BTC）は週末、10万ドルのサポートを維持しつつ、狭いレンジ内で推移している。
BTC価格、重要な週足終値を前にカウントダウン
Cointelegraph Markets ProとTradingViewのデータによると、週末の取引ではビットコイン価格に明確な動きが見られず、惰性的な展開となった。
ボラティリティは欠如していたものの、市場参加者は週足のローソク足がどのように確定するかに注目していた。
「今週の重要水準は10万3500ドルだ」とトレーダーのTitan of Crypto氏はX（旧Twitter）に投稿した。
Titan of Crypto氏は、この価格水準の重要性をフィボナッチ・リトレースメントに基づいて説明し、強気相場の命運がかかっていると述べた。
「週足でこの水準を下回ってもすぐに悲観する必要はないが、来週に明確な下方ブレイクが確認されれば、強気相場の終わりを示すだろう。まだその段階ではない」と付け加えた。
一方で、50週指数平滑移動平均（EMA、現在10万940ドル）を上回る終値を強気のサインとみる声もある。
トレーダーのMax Crypto氏は、「どんなことがあってもこの水準を下回る週足終値にはしたくない」と警告した。
その一方で、日足チャート上では、50日単純移動平均線（SMA）が200日SMAを下回る「デスクロス」発生の可能性にも注目が集まっている。
トレーダーのSuperBro氏は、「強気サイクルで4回目のデスクロスが近づいている。これまでの例では、平均への回帰と持続的な底形成が見られた」とXで述べた。
「ただし現在は365SMA付近で反応が鈍い。強気派が週足終値で第3四半期安値を取り戻せるか注目したい」とも述べている。
米政府閉鎖の解除なら「拡大局面」も
チャートシグナル以外でも、仮想通貨市場は米政府閉鎖の解消に期待を寄せている。
議会による膠着状態の解消に向けた動きが強まりつつあり、経済への悪影響が深刻化するなかで圧力が高まっている。
さらに、米連邦最高裁が国際貿易関税を無効とする判断を下すとの見方も浮上しており、株式市場に即時の追い風をもたらすとの予想もある。
クリプトクオントの寄稿者であるカス・アベ氏は、「政府閉鎖が終われば、近く拡大局面に入る可能性がある」と述べた。
アベ氏がXに投稿したチャートでは、閉鎖の終結がビットコイン価格の「操作」局面の終わりを示す可能性があることが示唆されていた。
投資家で起業家のテッド・ピローズ氏は慎重な姿勢を示し、市場の期待が早期に満たされなければ、ビットコイン価格が下落する可能性があると予測した。
「BTCは依然として10万2000ドル付近でのもみ合いを続けている。市場は政府閉鎖が週末に終結すると期待していたが、実現しなかった」と同氏は述べた。
「機関投資家の需要が失われ、古参クジラが売却しているため、ビットコインはもう一段下落する可能性がある」と続けた。
コインテレグラフの報道によれば、2025年を通じてビットコインの大口保有者（クジラ）は持続的な売り圧を生み出している。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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