イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は13日、イーサリアムのスケーラビリティ(利用者増への適応能力)問題への一時的な解決策として、ビットコインキャッシュのブロックチェーンを利用することを提案した

現在、イーサリアムはスケーラビリティの改善を目指した大型アップグレード「イーサリアム2.0」を進めており、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)への移行を目指している。

ただ、開発スピードが遅いという声も出ている。

ちなみにイーサリアムは毎秒15回ほどの取引しかできない。一方、リップル(XRP)は毎秒1500回ほどできると見られている。

そんな中、ブテリン氏は、短期でスケーラビリティを改善するための新たな選択肢として他のブロックチェーンを使うことを提案。とりわけ、ビットコインキャッシュのスループット(一定時間あたり処理できる取引数)が毎秒53キロバイトであり、イーサリアムの8キロバイトよりはるかに多いと指摘し、完璧なマッチなのではないかと述べた。

またブテリン氏は、手数料の安さやコミュニティーのオープンな姿勢などもポジティブな要因としてあげている。

ブテリン氏の提案に懸念する人もいる。

ブロックチェーン関連のコンサル会社カタクラシーの共同創業者は、ブテリン氏の提案がイーサリアムプロジェクトの失敗を示したと指摘。ビットコインキャッシュとの統合は、スケラービリティ問題解決を遅らせるだけだと批判した。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版