集中型取引所へのビットコインの流入が急増しており、仮想通貨市場がさらなる下落に直面するかもしれないという弱気な予測を引き起こしている。

レックス・モスコフスキー氏は、5月18日のわずか1時間で集権型取引所に2万2917BTCが流入したというデータを共有した。1時間あたりの流入額として2020年3月以来で最大だと指摘している。

取引所からの流出は通常、暗号資産がセキュリティのためにコールドウォレットに移動していることと認識される。逆に取引所への流入増加はコールドウォレットや分散型金融(DeFi)プロトコルにあったBTCが流入することになっており、トレーダーが売却する前兆と考えられている。

オンチェーン分析のグラスノードがまとめたデータによると、過去2日間で集中型取引所バイナンスへのビットコインへの流入量が過去最高を記録した。このデータは、アナリストのウィリアム・クレメント氏よって共有され、ソーシャルメディア上で弱気な予測を引き起こした。

このグラフは、過去48時間で14億ドル相当の約3万5000BTCがバイナンスに預けられたことを示している。

「降伏のように感じる」と、クラーケンの成長担当責任者であるダン・ヘルド氏は述べている。「最後の厄介な清算を見てみよう」とクレメント氏は返している。

強気になる理由

ビットコイン価格が4万ドル以下にまで下落しているにもかかわらず、一部のアナリストは強気になる理由を探している。

アナリストのラーク・デイビス氏は、最近の低迷がビットコインの14日間相対力指数を2020年3月以来はじめて売られ過ぎの領域に押し込んだことを指摘し、下落が底に近づいている可能性があると述べている。

他の人々は「降伏」になるとしても、売りが尽きれば上昇の勢いが戻ると予測している

足元ではいくつかの歓迎するべきニュースが出ている。インドのメディアは、同国政府が仮想通貨禁止を再考し、インドの仮想通貨規制を検討する新しい専門家パネルを立ち上げる予定であると報じた

一部のアナリストによれば、取引所への流入が急増したきっかけは、物議を醸しているステーブルコイン発行者であるテザーとニューヨーク州司法当局との和解の一環として四半期の財務記録を開示するとしているが、その期限が明日に迫っているからだという。

テザーは先週、はじめて準備金の内訳を公表。ステーブルコインを裏付ける資産の4分の3が現金やコマーシャルペーパー、現金同等物で占められている。