米国の資産運用会社グレイスケールのBTC売却が継続する中、ビットコイン(BTC)は1月22日、米株式市場のオープン直後に40000ドルを下回る水準で推移した。

BTC/USD 1-hour chart. Source: TradingView

GBTCの売却が7億ドルを超える

コインテレグラフ・マーケット・プロとトレーディングビューのデータによると、ビットスタンプでは6週間ぶりの安値となる40,324ドルを記録した。

週末は概ね安定していたものの、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の運用資産が減少したことで、BTCの価格は新たな週に入っても売り圧力にさらされた。

仮想通貨インテリジェンス企業のアーカムのデータによると、GBTCはビットコイン現物上場投資信託(ETF)への移行に伴い、1月22日の流出額は19250BTC(7億8500ドル)に上ったことがわかった。仮想通貨調査会社ギャラクシーの研究責任者であるアレックス・ソーン氏も7億8400ドルほどと推定した。

これに対し、ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、カストディアンのコインベースへの取引という形で行われた今回の売却は、他のETFプレーヤーが吸収するには単純に大きすぎるのではないかと警告した。

「もう少し少ないことを願うばかりだ。9社にとって、5億ドルが管理限界だ」と、バルチュナス氏はソーン氏の推計について述べた。

一方、ビットコイン現物ETFへの需要は高まっており、依然として流入額は純増となっている。

統計リソースのビットコイン・トレジャリーズによると、1月19日時点でGBTCは現在も200億ドル以上の資産を保有しており、BTC現物に対する価格は、わずか0.27%の割引となっている。

Grayscale Bitcoin Trust (GBTC) data (screenshot). Source: Bitcoin Treasuries

「重すぎる」BTC価格は弱気な見通しにさらされる

BTC価格は堅調に推移し、40,000ドルをサポートしている。しかし、下値がさらに下がるという確信は高まっている。

この下値は、3万ドル半ばに焦点を当てており、さまざまな人気トレーダーが、次にビットコインを押し目買いする機会であると考えている。

一方、世界最大の取引所であるバイナンスのBTC/USDTオーダーブックの現状について、トレーディングリソースのマテリアル・インディケーターズは、38,500ドルで買い手の関心が高まっていると指摘した。

人気トレーダーのDaan Crypto Trades氏は、「ビットコインは、米国市場オープン後の最初の1~2時間に、暴力的な動きをみせている。これは、多くのETFの流れが、通常、取引日の開始と終了に近い時間帯に発生するためだろう」と述べた。

22日の夜には、デリバティブ大手BitMEXの元CEOであるアーサー・ヘイズ氏が、BTC/USDを「重い」と呼び、新たな安値を予測した。

「40,000ドルを下回るだろう。3月29日の3万5000ドルのストライクをプットした」と、同氏はXのフォロワーに明らかにした。