新型コロナウイルス対策として世界各国の中央銀行が大規模な金融緩和策に乗り出している。先進国にとっての利下げと新興国の利下げには意味合いが異なっており、新興国にとっては法定通貨の価値が下がることで「資本流出」の懸念が高まっている。
デルフィデジタルの最新のレポートによると、ブラジルとロシア、南アフリカ、チリ、コロンビア、トルコ、メキシコ、米国の法定通貨に対するビットコインの年初来の推移は以下の通りとなっている。
(出典:Delphi Digital「各国の通貨建てのビットコイン(年初来)」)
ビットコインの価格が最も上昇したのがブラジルのレアル。先週、ブラジルの中央銀行は政策金利を過去最低となる3%まで引き下げて新たな量的緩和策にグリーンサインが灯った。レアルは、年初来で米ドルに対して30%も価値が下落している。
デルフィデジタルは、通貨安に苦しむブラジルのような新興国がもし資本統制に乗り出したらビットコインへの需要が急増するかもしれないとみている。