イギリスは仮想通貨のハブになれるのかー。英国議会は今、党派を超えた暗号資産規制の枠組みをつくろうとしているようだ。

英国のリサ・キャメロン議員は4月28日にテキサス州オースティンで開催された仮想通貨イベント「コンセンサス2023」にてコインテレグラフの取材をうけた英国の仮想通貨規制の取り組みについて語った。

英国における暗号資産規制は金融行為監督機関(FCA)によって監督されている。仮想通貨業者が反マネーロンダリング(AML)およびテロ資金供給対策(CFT)の要件を順守するようにするのが仕事だ。

キャメロン議員はリシ・スナク首相が掲げる「イギリスを仮想通貨のグローバルハブにする」というビジョンに賛同し「その目標を達成するために働く議員が1党だけでなく複数の党にいる」と彼女は語った。「必要なガイダンスと規制をつくるため党を越えた基盤から議員が集まっている。」

キャメロン議員が仮想通貨政策に関心をもつようになったきっかけは、選挙区民が「ラグプル」被害にあったことがきっかけだという。ラグプルとは資金を預ける仮想通貨取引所などが資金を持ち逃げすることを指す。

その後、彼女は英国議会で仮想通貨とデジタル資産グループの議長を務め、仮想通貨技術のグローバルハブを目指すリシ・スナク首相と連携するようになった。

「私は消費者を保護しながら、仮想通貨業界の潜在能力を最大限に活用するための規制を求める提唱者だ」とキャメロン議員は語った。

キャメロン氏は議員としての利益相反を避けるために「個人的にはどの仮想通貨にも投資していない」が、議員がデジタル資産を保有できる仕組みはあるとした。

「今後10年間で仮想通貨分野に何らかの関与がない人はほとんどいないだろう。議員も現実世界での動向から逃れられない。」

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