仮想通貨投資会社BKCMの創業者ブライアン・ケリー氏が、コインテレグラフに対して仮想通貨ビットコインがこれから上昇する理由をいくつか指摘し、ビットコインの価格は50%割安と発言した。
米経済番組CNBCのコメンテーターとしても知られるケリー氏。スイスのクリプト・ファイナンス・コンフェレンスでコインテレグラフの取材に応じだ。
4つの理由
サイクル
まずケリー氏は、過去のビットコインの上昇と下落サイクルに注目。過去の二回ほどのサイクルと現在の相場は同じような道を辿っていると指摘し、「(弱気相場)が終わりに近づいていることを意味している」と解説した。
地政学的なリスク
また、地政学的なリスクのため、今後、ビットコインやライトコインなどが重要になると主張。ビットコインを金の代替と考え、法定通貨の変動に対するヘッジと考える「グローバルマクロプレイヤー」が一部出てきていると話した。
強制的な売り
さらに弱気相場の終焉が近い理由として、ケリー氏は、最近の売りは強制的に売り手にならなければならなかった人々による売りだと指摘。ケリー氏によると「一部のCEOは、『これ以上仮想通貨で保有することができない』ため、現金を調達しなければならなかった」という。こうした兆候が出るのは、相場の底が近いことを示すサインだそうだ。
センチメント
そしてケリー氏は、ビットコインの適正価格を図る独自のモデルに基づけば、次のような結果が出たと指摘した。
「現在、ビットコインは約50%割安になっている」
ケリー氏は、現在の市場を支配するセンチメント(感情)に注目。現在、過剰なまでの悲観的なセンチメントに支配されており、「市場のセンチメントによってビットコイン価格が適正価格より下に押し下げられている」と述べた。これは底が近いことを示すもう一つのサインだと主張した。
ただ、ケリー氏は、上昇する前にさらに一時的に下落する可能性を指摘。その際、「1500ドルまで下がっても驚かない」と話した。
仮想通貨と外国為替は似ている?
ケリー氏は、仮想通貨市場と伝統的な金融市場にの分析手法の違いについても言及した。
同氏によると、センチメントの観点から見ると両者に違いはない。恐怖やグリード、好不調の波が支配する点で、両者は似ているそうだ。しかし、ケリー氏は、ファンダメンタルの点では大きな違いがあると指摘。仮想通貨は外国為替に近く、需要と供給が分析対象になると述べた。
ただ為替市場における需要と供給は中央銀行に左右される一方、仮想通貨はマイナーの供給と投資家の需要で決まると述べた。