分散型ブラウザのブレイブは、4月27日に欧州委員会に対して、一般データ保護規則(GDPR)の規制に十分に対応していないEU諸国に何らかの措置を取るように求めた。ブレイブは、先月にグーグルを一般データ保護規則(GDPR)違反で正式に訴えている。

ブレイブの調査チームによると、ほとんどのEU諸国はGDPR規制を施行するために必要なスタッフを持っていない。

「GDPR規制で専門家の数が10人を超えているのは28カ国中たった5カ国だ。欧州のGDPR規制当局は大手ハイテク企業を調査するだけの能力を持っていない」

また、GDPR規制当局の予算も少ないと指摘した。

「たとえGDPR違反が顕著であっても、当局は大手ハイテク企業に対して力を行使できていない。なぜならハイテク大手の法的な火力に対して自らを守るコストを払えないからだ」

ブレイブの広報トップであるジョニー・ライアン氏は、欧州委員会に対して必要であれば欧州裁判所に訴えるように働きかけている

例外はドイツ。ドイツのみGDPR規制に必要なスタッフと予算を持っているという。

ライアン氏は、コインテレグラフ に対して、新型コロナによる経済危機の中でも欧州の政府はデータ保護のための予算を増やすだろうと予想した。

「予算は上がるだろう。いうまでもなくGDPRの信用性はEUにとってかなり重要だ」

ブレイブは、ウェブ広告を閲覧した利用者に独自トークンBAT(ベーシック・アテンション・トークン)を付与するプラットフォームを立ち上げており、日本でも人気がある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン