プライバシー重視のウェブブラウザ「ブレイブ(Brave)」は、エンドツーエンドの暗号化を特徴とするブラウザ内のビデオ通話機能を開始した。

新機能「ブレイブ・トゥギャザー(Brave Together)」を使うと、2人の参加者が暗号化したビデオ通話を行うことができる。ブレイブのすべてのユーザーはこの機能にアクセスでき、アカウントにサインアップする必要がない。

ブレイブは、2人以上の参加者をサポートするビデオ会議機能が、ブレイブの開発バージョン「ブレイブ・ナイトリイ(Brave Nightly)」でテストされていることも明らかにした

ブレイブ・トゥギャザーは、オープンソースの暗号化ソフトウェア「Jitsi」を基盤としている。

ビデオ会議ソフトの需要急増

新型コロナウィルスのパンデミック、それに伴うロックダウン(都市封鎖)で、ビデオ会議ソフトウェアの需要が急増している。Zoomが爆発的に普及している。

ただし、Zoomはプライバシーやセキュリティに関して批判を受けている。4月には、イーロン・マスク氏が率いるスペースXは「プライバシーとセキュリティに関する重大な懸念」のため、ビデオ会議ソフトの使用を従業員に禁止している。

Zoomでは今週、3億人のユーザーを保護するためにエンドツーエンドの暗号化を導入するとしている。

ブレイブの採用が拡大

JavaScriptの作成者でMozillaの元CEOであるブレンダン・アイク氏が立ち上げたブレイブは、ユーザーに広告を表示するのに応じて、独自トークン「ブレイブ・アテンション・トークン(BAT)」を支払う。ここ数か月間、ブレイブの採用は着実に増えている。

ブレイブのマーケティング責任者であるデス・マーティン氏は、3月だけで100万人以上の新規ユーザーを獲得したとツイートしている。ただアイク氏は最近、ブラウザのプライバシー機能を十分に活用しているユーザーはごくわずかだと指摘している

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン