NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスのBlurは5月1日、NFTを担保としたP2P無期限レンディングプロトコル「ブレンド」を立ち上げた。開発にはベンチャーキャピタル企業パラダイムが協力。ブレンドの目的は「スケールするための金融化」であると説明されている。
4/ Every trillion dollar market relies on financialization to scale. NFTs are no different.
— Blur (@blur_io) May 1, 2023
Instead of paying $1m for a house, buyers put $100k down and pay the rest through their mortgage. Without this mechanism, almost no one would be able to afford homes. pic.twitter.com/4J96G3pGnJ
ブレンドは、オラクル依存性も期限もなく、解約されるまで無期限に借り入れポジションが継続できる。また、開発者は、プロトコルが借り手と貸し手から手数料を徴収しないと主張している。
ブレンドは、NFTを担保として借りたいユーザーを、最も競争力のあるレートを提供する貸し手とマッチングさせるオフチェーンのオファープロトコルを使用する。
設計上、ブレンドは自動的に「どこかの貸し手が担保に対してその金額を貸してくれる限り、借り入れポジションをロールする」このため、一方の当事者がポジションを終了することを決めたり、金利に変化が生じたりしない限り、オンチェーン取引は必要ない。
無期限レンディングプロトコルを使用することで、借り手と貸し手は、デフォルトであらかじめ定められた期間だけローンの期限を延ばすことができる。貸し手が借り手の意向に反してローンを解約したい場合、期限切れ時に借り手が借金を返済していない場合には、利子率の「ダッチオークション」によるリファイナンス(負債を新たな負債に組み換えること)が行われる。オークションは、0%のリファイナンス金利から始まり、徐々に利子率が上昇する。
開発者によると、「ブレンドでは、貸し手がリファイナンスオークションをトリガーし、誰も任意の利子率で借金を引き受ける意思がない場合、NFTが清算されることがある」という。ただし、ブレンドでは借り手はいつでもローンを返済できると説明されている。「借り手が借り入れ額を変更したり、より良い利率を得たりしたい場合、担保に対して新しいローンを取り出し、新しい元金を使って古いローンを返済できる」という。
2022年第3四半期に立ち上げられたBlurは、2023年2月14日から「ケアパッケージ」としてBLURトークンと交換可能な報酬をユーザーに提供している。その結果、プラットフォームは取引量でオープンシーを上回るまでに成長した。