ILCoinは、世界最大となる5Gbサイズのブロックチェーンネットワークの構築に成功し、Palo Alto Networks Partnerによって認定された。

ブロックサイズの検証は、ILCoinのネットワーク上でのテストの成功を待って行われた。「5Gbブロック」の実装が可能になったのは、「RIFT」として知られる「ファットツリープロトコル」のおかげであり、トランザクション速度に落とすことなくブロックサイズを増大させることができるという。

あなたが暗号技術マニアなら、ILCoin Block Explorerを使って、5Gbブロックの真偽を検証することもできる。番号は「310280」だ。

現在、ビットコインを始めとする主要ブロックチェーンでは、取引の認証に大幅な遅れが生じ、取引需要の増加がボラティリティに影響を与えている。そのため、ILCoinはブロックチェーンのインフラがますます重要になってくると指摘する。多くのブロックチェーンプラットフォームでは、仮想通貨が一般の人々からも認知されるにつれて、スケーラビリティが最大の問題となることをはっきりと認めている。

ILCoinの意義について、同社のエグゼクティブマネージャであるNorbert Goffa氏は、「RIFTプロトコルはブロックチェーンの既成概念を破壊した。同時非同期化はもはや技術的に可能なものとなったし、RIFTによってFIFOとボトルネックの双方の問題が解決され、巨大なブロックをかつてないスピードで管理することができるようになった」と語る。

RIFTプロトコルの動作

ILCoinによれば、RIFTプロトコルは、ここ数年業界の進歩を阻害してきたスケーラビリティの問題を解決することを目的として生み出された。

RIFTは2層構造のブロックチェーンからなり、サイズとチェーン内の順序にかかわらず、ブロックは同期化される。同社によれば、このことがシステム上のトランザクション量のピーク時にボトルネックが発生するのを防ぎ、システム全体のトランザクション速度を向上させるのだという。さらに、5Gbブロックは毎秒数十万トランザクションの速度で動作し、「安全で」「効率的な」on-chainストレージへの道を拓いたのだという。

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RIFTプロトコルの利点は、消費者にとっては、長期的なトランザクションコストの大幅な低減が享受できる。また、その恩恵は時間の経過とともに拡大する。

Goffa氏は、RIFTプロトコルの利点について、イーサリアムすらなしえなかった業界最大の問題を解決した「全く新しいブロックチェーン技術の幕開け」だと語る。

On-chainストレージの威力

ILCoinは、現行の他のソリューションではビジネスユースでの利用に耐えきれないため、データストレージの技術革新は極めて重要だと指摘する。

この画期的なソリューションにより、ネットワーク所有者の同意なしに重要な情報が改竄されるリスクはなくなり、大量のデータを安全に保存することができる。このことは、特に機密性の高いデータにとって有益であり、汚職、盗難、その他の違法行為のないクリーンな環境を実現できる。

ILCoinの技術が、現在開発中の無数の企業向けソリューションとどう違うのか?と問われて、Goffa氏はこう答えた。「現在、世界中で分散化が話題になっているにもかかわらず、ブロックチェーン開発に注力している巨大企業が依然としてoff-chainソリューションを構築していることは、大きな矛盾だ。結果として、データストレージが一極化していることは、非常に興味深い」

Goffa氏は、RIFTプロトコルを使えば、「世界で最も安い取引手数料をオンラインベースで実現する」デジタル金融ネットワークの構築が可能だと考えている。

ILCoinの今後

現在 ILCoinが注力しているのは、DCB(Decentralized Cloud Blockchain) だ。このon-chainソリューションにより、データストレージとデータ交換を透明化し、「所有権と永続性の透明な統一」が実現される。ILCoinは、このインフラストラクチャを支える「安定的で、安全で、広く受け入れられた支払方法」として、機能するだろう。

2020年後半には、他の業界にも影響を及ぼすであろう刺激的なマイルストーンが設定されている。2020年6月には、世界初となるブロックチェーンベースの仮想現実ゲームのローンチを予定しており、12月までには大規模なテストを終えて、ユーザーが独自のスマートコントラクトシステムを構築できるようにしたいという。

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