ビットコイン(BTC)は2月2日、グレイスケールの現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)であるGBTCの売り圧力が一服したことで、42,580ドルから43,422ドルの間で取引された。

BTC/USDの日足チャート  Source: TradingView

ブラックロックの出来高がGBTCを上回る

グレイスケールのビットコインETFであるGBTCは、1月11日に取引が開始されて以来、日次取引量で現物型ビットコインETF市場を支配してきた。しかし、この支配は2月1日に終わりを告げた。ブラックロックのIBITとプロシェアーズのBITOが、GBTCの取引量を上回ることになった。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジェームス・セイファート氏が2月1日に共有したデータによると、IBITは3億100万ドルの取引量で首位に立ち、BITOは2億9800万ドルの取引でその日を終えた。GBTCは2億9200万ドルの取引で3位だった。セイファート氏は「ブラックロックのIBITが1日の取引量でグレイスケールのGBTCを初めて上回った」と指摘した。

「しかし、今日の総取引量は9億2400万ドルと、ETFが立ち上げて以来初めて10億ドルを下回る、いささかパッとしない日だった」とセイファート氏は付け加えた。

これは、ETFの日次総取引量が10億ドルを下回った初めての日であり、累積取引量は現在283億ドルに達している。2月2日の記事執筆時点で、GBTCは2億4068万ドルの取引量で再び首位に立っている。

ビットコインETFパフォーマンスデータ. Source: Coinglass

GBTCの売り圧力は減少

GBTCの売り圧力は、取引開始初日から大量の流出が続いていたためだ。これは、GBTCがETFに変換された後、投資家が投資を償還できるようになったことが大きな要因とされている。さらに、グレイスケールの高い手数料が原因で、同社は1月11日以来、58億ドル以上の資産を失っているとBitMEXリサーチが報告している。

BitMEXリサーチによると、グレイスケール以外のETF9銘柄の合計流入額が72億ドルであるのに対し、手数料の高いGBTC商品は、この期間に58億ドル相当以上の資産を流出させた。
 

しかし、この状況はここ数日で変わり始めている。以前はGBTCがコインベースの仮想通貨取引所に平均7億ドルのBTCを送っていたが、BitMEXリサーチのデータによると、これは1月26日以降300万ドル未満に減少している。BTCの流出量では、GBTCから2万4050BTCが流出し、これが1月30日には4461BTC、2月2日には4433BTCに減少した。

グレイスケールのGBTCのネットフロー. Source: CoinGlass

JPモルガンのアナリストによると、GBTCの流出は主に利益確定によるものであり、BTC価格への下落圧力の多くが既に「過ぎ去った」と分析している。また、GBTCの売りがピークに達した際、再建中の仮想通貨取引所FTXがGBTCの全株式保有分である約2200万GBTC株(約10億ドル相当)を売却している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自分でリサーチを行って決定してください。