JPモルガンのアナリストによると、グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)からの利益確定売りのほとんどが終了し、ビットコイン(BTC)の価格への圧力が和らぐ可能性がある。

米国の現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)からの日次純流出が取引開始から9日目に記録的な高水準に達したことが背景にある。「GBTCによる利益確定売りは既にほとんど行われた」と、市場戦略部門のマネージングディレクター、ニコラオス・パニギルツォグル氏が率いるアナリストチームは1月25日のマーケットレポートで指摘する。「これは、そのチャネルからのビットコインへの下落圧力の大部分が既に過ぎ去ったことを意味するだろう」。

グレースケールのファンドは2021年初頭から純資産価値に対して割引価格で取引されており、アナリストたちは1月11日にETFへの転換以来の43億ドルの流出を「GBTCへの過去の投資に対する利益確定」と位置づける。米国でのビットコインETFの開始以来ビットコイン価格が約20%下落し、4万ドルを割り込んだ。

ビットコインETF承認以来、BTC価格は下落 Source: Cointelegraph Markets Pro

JPモルガンのレポートは、承認された10の現物型ビットコインETFが1月24日に1億5800万ドルの純流出を記録し、開始以来最大の流出日となった後に出された。このデータは、ソーシャルメディアプラットフォームXで1月25日に共有されたビットメックスのデータに基づいている。

グレースケールのETFは1月24日に4億2900万ドルの流出を記録したが、最新のビットメックスのデータによると1月25日の流出は3億9400万ドルに減少した。

1月24日にまとめられたXアカウントCC15Capitalのデータによると、全10ファンドによるビットコインETFの保有量はその日に4万610BTC減少した。

JPモルガンのアナリストはレポートの中で、ブラックロックとフィデリティの現物型ビットコインETFはGBTCの「新たな競争相手」であり、それぞれの運用資産は19億ドルと18億ドルに達していると指摘している。

ブラックロックの現物型ビットコインETFへの流入は1月24日に開始以来最低で、当日は6620万ドルにとどまり、ビットコインの保有量は1663BTC増加し、保有量は現在約45700BTCとなっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン