トロンは、7月の買収から2ヶ月が経ち、ファイル共有のビットトレントとの統合の詳細について27日に発表。28日に開催されたトロンのテクニカルアップデートのイベントの中でも、ビットトレントの今後の構想について説明した。
トロンは7月24日にビットトレントの買収完了を正式に発表。今回の発表は、TRXトークンをプラットフォームで使用して、仮想通貨を活用したハイブリッドなコンテンツ共有エコシステムを構築しようというものだ。
「プロジェクト・アトラス」と名付けられた取り組みは、「後方互換性のあるプロトコル拡張」の形で行われるという。
「プロジェクト・アトラスは新しいコンテンツ配信の基盤となるものだ。まずは、ダウンロードの高速化、シードの拡大、マイニングなし、後方互換性を特徴とするだろう」と、トロンのジャスティン・サンCEOはコメントしている。
「仲介者を排除し、コンテンツ制作者がユーザーに直接配布できるようにすることで、最終的にすべてのコンテンツ制作者とそのコミュニティに力を与えることを目指す」
ダウンロードの高速化といったプレミアムを得るための手段として、ユーザーにトークンによるインセンティブを設けることができるようになる。ダウンロードが完了した後もトレントファイルをシードし続ければ、報酬としてトークンを得ることもできる。ユーザーはマイニングではなく、リソースの提供に基づいてトークンを得る形になるとしている。
このプロジェクトは、コンテンツ制作の場に仮想通貨を組み込もうとする試みだ。同様の取り組みは、キム・ドットコム氏のBitcacheがビットコインで行っている。