ビットテンサー(TAO)は7月3日、少なくとも800万ドル(約12億9400万円)相当のデジタル資産が盗まれる一連のウォレット流出事件を受け、ネットワーク活動を停止せざるを得なかった。
ビットテンサー共同創設者のアラ・シャアバナ氏が7月3日のX投稿でネットワーク停止を発表した。「最新情報として、攻撃を封じ込め、チェーンをセーフモードに移行した(ブロックは生成されるが、トランザクションは許可されない)。まだ調査中であり、あらゆる可能性を検討している」という。
ハッキングや不正流出は、仮想通貨業界にとっては依然として差し迫った懸念事項であり、一般の人々への普及を遅らせるものとなっている。仮想通貨業界は過去13年間で785件の仮想通貨ハッキングで、約190億ドルの盗難被害を受けた。
800万ドル相当のTAOが流出
この攻撃は、7月3日にオンチェーン分析を手掛けるZachXBTによって最初に発見された。彼はテレグラムメッセージで「ビットテンサーは、今日早くに追加の盗難が発生したため停止された。秘密鍵の流出が原因である可能性がある」と書いた。
この攻撃によって、3万2000TAO(約800万ドル相当)が不正流出した。
ZachXBTによると、1ヶ月前の6月1日に別のウォレットから1120万ドル(18億1200万円)相当のTAOトークンを盗まれた。

秘密鍵流出による被害増加
以前はスマートコントラクトの脆弱性が盗まれた資金の大部分を占めていたが、秘密鍵の流出による被害がスマートコントラクト関連の攻撃を上回った。
マークルサイエンスのレポートによると、2023年には、ハッキングされたデジタル資産の55%以上が秘密鍵の流出によって失われた。

マークルサイエンスの共同創設者兼CEOであるムリガンカ・パトナイク氏によれば、これはハッカーがより簡単なターゲットを狙っているのが一因だという。
パトナイク氏はコインテレグラフに「スマートコントラクトの脆弱性は依然として懸念事項であるが、ハッカーはスマートコントラクト外の領域、例えば秘密鍵の漏洩をますます狙っている。これらの漏洩はフィッシング攻撃や不安全な保管方法によるもので、重大な損失を引き起こしている」と語った。
一方、スマートコントラクトの脆弱性による盗難資金は2023年に92%減少し、1億7900万ドルとなり、2022年の26億ドルから大幅に減少した。
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