100倍レバレッジで有名な仮想通貨取引所ビットメックスは14日、すべてのユーザーに対し、本人確認を義務化すると発表した。8月28日午前0時00分(UTC時間)から開始、6ヶ月以内にすべてのユーザー登録を完了させるという。

ビットメックスは本人確認によって「信頼性の高い安全な取引環境が構築できる」としている。

2014年に設立されたビットメックスは世界最大級のデリバティブ取引所として成長。ユーザー認証を必要としていなかったことも人気の一つだった。

ビットメックスの本人確認は、その他の多くの取引所と同様に4つのステップが必要となる。

個人ユーザーは写真付きIDと住所が証明できる資料をアップロードし、自身の顔を撮影、収入と取引経験に関する質問に答える。ビットメックスによると、登録の手続きは5分程度で完了するという。

一方で法人口座では既存の検証プロセスを継続。今後はプロセスをより簡単にするための新機能が追加されるという。ビットメックスは6月22日に法人顧客向けにセキュリティと会計機能を強化した新プログラムを発表しているため、これに関連すると想定される。

登録は8月28日から開始され、2021年2月12日午前0時00分までに登録を完了しなければ取引ができなくなる。

追加情報は8月28日に公開されるという。

ビットメックスのコマーシャルディレクターであるベン・ラドクリフ氏は、世界中で仮想通貨業界に関する明確な規制を打ち出している中で、ユーザーの本人確認プロセスを導入することは重要だと強調。こうしたユーザーデータはビットメックスが新たなオーダーメイド商品の開発に役立ているという。

すべての取引所はKYCを導入する

ビットメックスが本人確認を導入することで、ユーザーが離れてしまうのではないかとの危惧する声もある中で、著名仮想通貨アナリストのDonAlt氏は「ビットメックスを叩く人は間違っている」と指摘。

「すべての仮想通貨取引所はまもなくKYC(本人確認)が導入され、市場がプレイグラウンドではなくなる」

こうした取り組みは合法的なものが増加し、怪しげな取引所が減少するということは成長の一部であると主張した。