23日の仮想通貨相場は、ビットコイン(BTC)が横ばいで推移しているものの、ビットコインキャッシュ(BCH)やEOSが4%以上のプラス。相場全体をけん引している。中国の仮想通貨マイニング大手ビットメインが、昨年のビットコインキャッシュのハードフォークについて「ハッシュ戦争はなかった」としライバルのビットコインSVへエールを送ったことが、好感されたという見方が出ている。
(引用元:Coin360)
ビットメイン「ハッシュ戦争はなかった」
中国の仮想通貨マイニング大手ビットメインは21日、2018年の振り返りをブログで発表。7nm ASIC(特定用途向け集積回路)の立ち上げや仮想通貨決済サービス企業サークルへの投資などを去年の成果として上げたほか、昨年11月に起きたビットコインキャッシュのハードフォークにも言及した。ビットコインABC(現ビットコインキャッシュ)とビットコインSVの間で起きたハッシュレートの奪い合いから「ハッシュ戦争」と呼ばれたハードーフォークについて、ビットメインは「ハッシュ戦争はなく、仮想通貨のより良い未来のために異なる情熱がぶつかった」と回顧。その上で、ビットメインはビットコインSVにエールを送った。
「我々はBSVコミュニティーが(ビットコインキャッシュから)分裂して、自分たちの夢を追い続ける決断をしたことを理解する。仮想通貨の普及は、エコシステムのパワー、柔軟性、精巧さがもたらすものだ。我々は2019年に仮想通貨には何が待ち構えているのか楽しみにしている」
ビットコインSVを率いるのは、自称サトシ・ナカモトのクレイグ・ライト氏。当時のビットコインABC側には、「ビットコイン伝道師」のロジャー・バー氏やビットメインの創業者、ジハン・ウー氏がついていた。ビットメインは、今年6月30日時点でビットコインキャッシュ(BCH)を全体の流通量の6%にあたる100万枚(約642億円)保有していると言われている。
(引用元:TradingView 「ビットコインキャッシュ/米ドル(1日)」)
昨年末、仮想通貨相場が急速に冷え込んだ要因としてビットコインキャッシュのハードフォーク騒動を上げる専門家も多い中、当事者の関係がエールを送れるほど改善してきているのは、仮想通貨市場にとって好材料。FXcoinのシニアストラテジストである松田康生氏は、「Bitmain社が公式声明で、ハッシュウォーは発生しておらず、BSVにもエールを送ったこともありBCHが値を上げると、仮想通貨相場全体的に堅調な展開となった」と分析している。
ビットコインキャッシュとは、仮想通貨の一種。ビットコインは取引できる容量の上限が1MBと利用者が増加する中、十分に取引を遂行する能力が見込めず、取引の遅延・手数料の高騰をもたらすなどスケーラビリティ問題が危惧された。これに対応する新たな仮想通貨としてビットコインからはーそフォークした仮想通貨がビットコインキャッシュ。ビットコインキャッシュではブロックサイズの上限を8MBに上げ、さらなるアップデートの後、現在32MBまで拡張された。
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— コインテレグラフ⚡仮想通貨ニュース (@JpCointelegraph) 2018年10月31日
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