ビットコインマイニング企業ビットファームズは、ストロングホールド・デジタル・マイニングを約1億2500万ドルで買収すると発表した。
今回の取引により、ビットファームズの電力容量は最大307メガワット増加し、2025年末までに電力ポートフォリオを950メガワット以上に拡大する見込みだ。ビットファームズのベン・ガニオンCEOは声明で「3年間の継続的な議論の末、この革新的な買収を発表できることを誇りに思う。これはビットファームズの強固な未来を確保するための決定的な一歩だ」とのべた。
ストロングホールドの株主は、保有するストロングホールド株1株につきビットファームズ株2.52株を受け取ることになり、1株あたり6.02ドルの対価を受け取ることになる。これは、8月16日時点のナスダックでのストロングホールドの90日間の出来高加重平均価格に対して71%のプレミアムだ。
ガニオン氏は「この取引により、2025年末までに電力ポートフォリオを950メガワットに拡大し、米国での割合を約50%にすることを期待している。また、将来的には1.6ギガワットまで拡大する見通しで、そのうち約66%が米国になるだろう」と語った。
現在発行済みの株式数に基づくと、ストロングホールドの株主は合併後の会社の約10%未満を所有する見込みだ。
ガニオン氏によれば、発電との垂直統合、エネルギー取引能力の拡大、高性能コンピューティングと人工知能(AI)のための高潜在力の2つのサイトの確保などにより、ビットファームズはビットコインマイニングを超えて長期的な株主価値を創出することを目指しているという。
ストロングホールド・デジタル・マイニングは、会社の売却を検討していた。今年4月末には、株主価値を向上させるため、会社の全部または一部の売却も検討するとしていた。
ストロングホールドの2024年第1四半期の業績は、収益が2750万ドルで、前四半期比27%増、前年同期比59%増となった。収益の内訳は、仮想通貨事業から2670万ドル、エネルギーの販売から70万ドル、その他の活動から10万ドルであった。