ビットコイン(BTC)が新たな史上最高値を達成するには、さらなる需要が必要なようだ。
オンチェーン分析会社クリプトクオントの最新の週次レポートによると、ほとんどの需要指標が現在弱含んでいるという。
クジラは蓄積ペースを減速
BTCは依然として史上最高値に達するための強力な買い材料が見つかっていない。クリプトクオントによると、大口のBTC投資家、いわゆるクジラたちは、2024年3月に記録した最近の史上最高値以降、ビットコインの蓄積ペースを大幅に減速させている。
「クジラの保有量の30日間の割合変化は、2019年2月以来の最速ペースだった2月の6%から現在の1%に減少している」とレポートは明かした。
「歴史的に、クジラの保有量の月次成長率が3%以上である場合、ビットコイン価格の上昇と関連していたが、現在はそうではない。」

クジラがBTC価格の急上昇に必要な推進力を提供していない場合、米国の現物ビットコインETFは現在、信頼できる代替手段ではない。
現物ETFへの日次純流入は3月の総量のほんの一部であり、先週の日次平均は1,300 BTCにとどまっている。「現物ETF購入の回復は、全体的なビットコイン需要を押し上げ、価格上昇につながる可能性がある」とクリプトクオントは主張した。

一方で、市場が直面している「夏枯れ」に対する例外として、「パーマネントホルダー」と呼ばれる、BTCを購入するだけで決して売らない存在がある。
クジラとは対照的に、このグループはBTCのエクスポージャーを増やすことに何のためらいもないようだ。
「全体的なビットコイン需要の成長が鈍化しているにもかかわらず、パーマネントホルダーはかつてない規模でビットコインを蓄積し続けている」とレポートは指摘している。
「これらのホルダーの総残高は、月次で過去最高の39.1万ビットコインのペースで増加している。パーマネントホルダーからの需要は、ビットコインの価格が7万ドルを超えた2024年第1四半期よりもさらに速いペースで増加している。」

BTCの投機家たちは未実現損失を抱える
より投機的な投資家たちが慎重になっている理由は、最近の価格動向で説明できるかもしれない。
8月初めに記録した6か月ぶりの安値は、コインテレグラフが報じたように、最近の買い手の大半を「含み損」に陥れた。
統計リソースであるBGeometricsのデータによれば、このグループのコストベースは依然としてスポット価格を上回っており、この価格はおおよそ63,000ドル付近にある。

Cointelegraph Markets ProとTradingViewのデータによると、BTC/USDは8月20日の執筆時点で約59,000ドルで取引されており、一晩で2.5%の上昇を打ち消している。
