市場分析プラットフォームのサンティメントによると、ビットコイン(BTC)が9万ドルを割り込む中で、クジラ(大口投資家)の取引が今年最多ペースで急増している可能性がある。
サンティメントは水曜日のX投稿で、ビットコイン価格の下落に合わせてクジラによる取引が急増していると報告した。
BTCは今週、7カ月ぶりに9万ドルを下回った。サンティメントによれば、すでに10万ドル以上のクジラ取引を10万2000件以上、100万ドル以上の取引を2万9000件以上確認しているという。
「今週は2025年で最もクジラの活動が活発な週となる可能性が高い。最近のクジラの動きは“売り”から徐々に“買い集め”へと転換しつつある」
一部アナリストは、クジラによる売りが仮想通貨市場の下落要因の一つだとみていた。
しかし分析プラットフォームのグラスノードのデータでは、10月末以降、クジラ(1000BTC以上保有するアドレス)はむしろ買い増しを続けていることが示されており、特に先週金曜日から顕著な増加が確認されている。
「投資家は押し目を買っている」
仮想通貨取引所スウィフトXのリードアナリストであるパブ・フンダル氏はコインテレグラフに対し、ここ1年のクジラ活動はニュースサイクルと連動しており、とりわけ米国の地政学イベントが短期的な高速トレードを誘発してきたと説明する。
「エヌビディアの好決算を受けてBTCが反発したことから、クジラも個人投資家も買いに動いているようだ」と同氏は述べた。
また、「スウィフトXの注文板では、序盤の取引で買い10に対して売り1という記録的な比率となり、通常の3対1を大きく上回った。投資家は押し目を買っている」と語った。
「市場は今、不合理とも言える動きをしている。ここ数週間で短期保有者の前例のない“ふるい落とし”が起きた。データを見る限り、この調整は機械的な洗い出しであり、必要なリセットだ」
ビットワイズ・アセット・マネジメントの欧州マネージングディレクターのブラッドリー・デューク氏も水曜日のX投稿で、恐怖とパニックが広がる中でクジラが“押し目買い”をしていると述べた。
「恐怖に陥る投資家が多い一方で、BTCクジラの数は直近で急増している。大口保有者は冷静さを保ち、パニック売りから安値で買い集めている。耐えるべき時だ」
市場には大量生産の余波
一方、投資会社マルチコイン・キャピタルの共同創業者トゥシャール・ジェイン氏は水曜日のX投稿で、市場には“強制売り”のパターンが見られると指摘した。
「市場には大口の強制売りが入っているように見える。特定の時間帯に体系的な売りが出ている。10月10日の大量清算の余波だろう。この規模の強制売りが長く続くとは考えにくい」
さらにビットマインのトム・リー会長やビットワイズCIOのマット・ホーガン氏は、ビットコインが早ければ今週中に底を打つ可能性を示唆している。
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