ベネズエラで発生した大規模停電の影響で仮想通貨ビットコイン(BTC)の取引数が大幅に減少したのではないかという見方が出ている

(出典:Reuters 「大規模停電に見舞われているベネズエラにあるスーパー」)

ハイパーインフレのため、ベネズエラでは法定通貨への信用が失墜し、代わりにビットコインなど仮想通貨に対する需要が高まっている。そんな中、起きたのが、全国民3100万人に影響を与え「史上最悪」とまで言われる今回の大規模停電。電気がないとビットコインの取引はできないため、今回の停電と同じタイミングでビットコインの取引数が急減少しているのではないかという観測が出ている。

Trustnodeより 「ビットコインの取引数」)

ベネズエラの停電が始まった先週末あたりからビットコインの取引数が減少。1日あたり10万回も減ったという。またTrustnodeによると、アクティブなビットコインの口座数も激減。9日土曜日に50万から40万に減ったという。

一方、ベネズエラのビットコイン取引高は先週で約800万ドル(約8億9000万円)。欧州の2倍ほどになっている。

(出典:Coin.dance 「ベネズエラのビットコイン取引高(ボリビアからの換金額)」)

ハイパーインフレに苦しむベネズエラは、マドゥーロ大統領が仮想通貨ペトロを発行して対応しようと試みているが、その存在に疑問を呈する声が出ている。一方、欧米諸国が暫定大統領とし支持するグアイド国会議長は、ペトロ懐疑論者でビットコイン支持派として知られており、同氏の台頭によるビットコインを使ったベネズエラ経済の立て直しに期待する声が出ている。

米メディアの報道によると、停電はまだ続いている