ビットコイン(BTC)は土曜日、11万ドル近辺で取引され、期待された「アップトーバー(上昇する10月)」が成果を出せなかったことから、トレーダーの弱気姿勢が続いている。
「アップトーバー」終盤で浮き彫りになった需要の弱さ
トレーディングビューのデータによると、BTC価格は金曜日の米ウォール街の取引セッションでの下落分を回復していた。
この動きは、今週を通じて繰り返された売り圧力から始まったもので、米国の取引所およびビットコイン上場投資信託(ETF)の双方で発生していた。
オンチェーン分析プラットフォームのグラスノードは、ETFからの資金流出が「伝統的金融(TradFi)投資家による売り圧力の高まりと、機関投資家の需要の弱さ」を示していると指摘した。
英国の投資会社ファーサイド・インベスターズのデータによると、金曜日の資金流出額は1億9100万ドルであり、木曜日の4億8800万ドルの流出に続く形となった。
さらにグラスノードは、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げというマクロ要因の追い風を市場が無視したと指摘する。
「FRBは予想通り利下げを実施したが、12月に向けたタカ派的な姿勢が楽観論を冷ました」とX上でコメントした。
「初期の上昇は、トレーダーが再び慎重な姿勢に戻るにつれて消えた。この変化はBTCのオプション市場にも明確に表れている」
トレーダーは依然慎重
トレーダーらも慎重な姿勢を崩さず、仮想通貨投資家で起業家のテッド・ピローズ氏は現在のビットコインの状況を「時間的キャピチュレーション(投げ売り局面)」と呼んだ。
「BTCの時間的キャピチュレーションは今まさに起きている」と同氏は金曜日に指摘し、10万ドルの水準を防衛することが重要だと語った。「週足でこの水準を下回って終えれば、下落トレンドが確認されるだろう」。
一方、トレーダーのダーン・クリプト・トレーズ氏は、真の動きが訪れるのはBTC価格がローカルレンジの上限または下限を明確に突破したときだと分析した。注目すべき2つの水準は10万7000ドルと11万6000ドルであるという。
$BTC Held $107K again and moved back to the mid range. It's just up one day, down the other at this point.
— Daan Crypto Trades (@DaanCrypto) October 31, 2025
Range is ranging. Chop is chopping.
We remain patient for $107K or $116K to break to see some momentum back into this market and for the range to end. https://t.co/c7zhiRd92f pic.twitter.com/u8PpwzaDLn
ボリンジャーバンドが示す次の高ボラティリティ
10月の月足チャートはBTC/USDで3.7%の下落に終わり、2018年以来最悪の結果となった。
ただ11月は伝統的にビットコインが最も好調な月であり、コイングラスのデータでは2013年以降の平均上昇率が42.5%という高水準を記録している。
この点についてコメントしたマシュー・ハイランド氏は、ボリンジャーバンドによるボラティリティ指標が引き続き「記録的な変動が近い」ことを示唆していると述べた。
「月足ボリンジャーバンドは、ビットコインの歴史上で最も極端な水準に達している」と同氏はXに投稿している。
ボリンジャーバンドの収束は、長らく市場参加者の注目を集めてきた。先月、この指標の考案者であるジョン・ボリンジャー氏も、「ビットコインや主要アルトコインのボラティリティに注意を払う時が近づいている」と指摘していた。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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