ビットコインは7月、41000ドルで終値を迎えた。著名投資家であるアリスター・ミルン氏は1日、この終値によって、月足で「強気の包み足(Bullish Engulfing)」パターンが形成され、これまでの弱気トレンドが反転したと主張した。
ビットコインは弱気トレンドを拒むか
月足のローソク足は過去3ヶ月連続で陰線を示していたが、7月は後半から上昇を続け、始値よりも増加を示す陽線となった。
7月は一時29000ドルまで下落したが、後半にセンチメントが回復したことで弱気派は価格を下げ切ることができなかった。
ミルン氏は「ビットコインの月足チャートでは強気の包み足が見られる」とツイートした。強気の包み足とは、陽線の実体が、前期の陰線の実体を包み込むことを示すもので、主に市場が底を打ったことを示す。また、今後のサポートラインの目安となる。
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一方でオンチェーンデータによると、一部の長期保有者がBTC/USDの上昇に合わせて実際に売却していることを示しており、アナリストのレックス・モスコフスキ氏は古典的な市場サイクルの「不信感」段階に相当すると考えている。
モスコフスキー氏が注目したのは、先週末に2021年の最低水準を記録した「長期保有者SOPR(相場全体におけるビットコイン購入価格と売却価格の比率)」だ。
SOPRは、特定の期間に移動したコインの価値を見て、売られているコインの収益性を比較する。グラスノードによると、長期保有者SOPRは中立性を示す「1」へ下降している。これはコインの収益性が低いことを示唆する。
「長期保有者SOPRが2日連続で今年の安値を更新したことからもわかるように、長期的なビットコイン保有者の中には、利益を最小限に抑えてでも、この反発で売りを出している人もいる」とモスコフスキ氏はコメントしている。
「これが、まだ41000ドルにとどまっている理由の一つだ。不信感が残っている」
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「時計の針のように正確に」
一方、強気派は、BTC/USDが42,000ドルの抵抗を超えて上昇するトリガーを探し続けている、このレベルでは過去24時間で2回テストしている。
既報のように、45,000ドル、47,000ドルまでの上昇も期待できる。
ビットコインの価格予想モデルであるストック・トゥー・フロー(S2F)を開発したPlanB氏は、ビットコインの7月の終値を「時計の針のように正確に」回復したと表現した。
#bitcoin July closing price $41,490 ... it bounced from the lows, like clockwork pic.twitter.com/xZIlbaBBqI
— PlanB (@100trillionUSD) August 1, 2021
S2F通りであれば、現在ビットコイン価格を100,000ドルとなっているが、これを大きく下回っている。しかしPlanB氏は8月の終値の最低条件を47,000ドルとしており、依然として有効範囲を維持している。