イーサリアム(ETH)の価格は、今週のシャペラ・アップグレードを受け、心理的な2,000ドルのレベルを突破した。その結果、ビットコイン(BTC)の市場支配力(ドミナンス)が低下している。

分析サイトbtctools.ioのデータによると、イーサリアムの市場シェアは19.8%まで上昇し、過去24時間で1.1%増加した一方で、ビットコインのドミナンスは1%弱下落した。今年初めから、ETHのドミナンスは7.6%増加している。

イーサリアムの市場シェアが増加したことで、ビットコインのドミナンスは47.7%まで低下した。これによってビットコインの市場シェアは、2年ぶりの最高水準からの下落することになった。

4月12日に30,000ドルまで上昇した後のBTCの市場シェアは48.8%に達し、21年7月以来の水準となった(ドミナンスは50%に迫るほどだったが、BTCのドミナンスが50%を超えれば2021年4月以来となるはずだった)。

TradingViewのデータによると、今年初めからビットコインの支配力は13.6%増加している。

Chart plotting Bitcoin’s dominance since late 2022. Source: Tradingview

BTCとETHの市場シェアの上昇の一方で、アルトコインの動きは鈍かった。

ビットコインとイーサリアムは、合計で仮想通貨市場の約68%を占めている。約10%がステーブルコインで、価格分析プラットフォームCoinGeckoにリストされている他の約10,800のトークンは、合わせてわずか22%のシェアとなっている。

The market cap share of the top coins over one month shows a slight increase for ETH and a decrease for BTC. Source: CoinMarketCap

市場支配力は、資産の時価総額と、現在11ヶ月ぶりの最高水準である1.33兆ドルの仮想通貨市場の総時価総額をともに計算される。

過去24時間でETHの価格は10.25%急騰し、4月14日のアジアの取引時間帯の朝には、11ヶ月ぶりの高値である2,122ドルを記録した。

イーサリアムの上昇は、4月12日の成功したシャペラ・アップグレードが、ビーコンチェーン上のステーキングされたETHを解放したことが原動力となっている。

BTCは、4月14日のアジア取引時間帯の朝に30,862ドルの高値に達するなど、2%の上昇を記録している。