ビットコイン(BTC)価格は4万ドルをサポートとして確立した。しかしBTCが再び史上最高値に向かって押し上げられるにつれて、別の売り圧力に直面する可能性がある。

仮想通貨分析企業のマテリアル・インディケーターズ(Material Indicators)のアナリストによると、ビットコインが1月7日に4万ドルに達したとき、クジラによる売りが発生した。これにより、数時間後にBTCは10%急落し、3万6000ドルとなった。

この下落の後、押し目買いが行われ、最終的にはBTC価格は4万1000ドル台まで回復した。しかし、BTCが4万2000ドル付近まで上昇した後、再びBTCは下落。記事執筆時点で、ビットコインは4万800ドルで取引されている。

マテリアル・インディケーターズによると、4万2000ドルから4万ドルへの引き戻しで、10万ドル~100万ドル相当のBTCを保有するクジラが利益を確定させたという。その後、再びクジラはビットコインを買い始めているという。

「しかし、現在ではこれらのクジラは再び購入を始めた。おそらく4万2000ドルのレジスタンスを壊すためだ」

Bitcoin heatmap. Source: Material Indicators

先週の間にビットコインがコインベースでの取引高が高くなっていることを考えると、米国では大きな買い需要があるようだ。

これは、米国市場で利益を確定させているクジラと新しい買い手との間で戦いがあることを示唆している。史上最高値を記録した後に急落が起こっていることは、クジラが積極的に利益確定を行っている可能性を示している。

そのため、米国でのビットコイン需要が短期的に維持されることが重要となるだろう。そうでなければ、クジラによる売り圧力により、近い将来にビットコインが調整に直面する可能性がある。

ビットコインはこれからどうなるか?

ビットコインは現在、テクニカル的に強い勢いを持ち、価格を押し上げている。このため、トレーダーはBTCをショートすることに消極的ではあるが、一部では利益を上げ始めている。

短期的には、ビットコインの懸念の1つは、米ドルが回復していることだ。米ドルの反発と金の下落という現象を巡って、仮想通貨トレーダーからはビットコインへの影響を懸念する指摘も出ている

ビットコインや金のような代替的な価値の保存手段は、一般的にドル価格に影響を受ける。したがって、ドルが上昇し始めると、ビットコインでも調整のリスクが高まることになるだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン