ビットコイン(BTC)価格は、第2四半期としては高パフォーマンスを記録していた。仮想通貨データのスキュー(Skew)のデータでは、ビットコインは今年第2四半期に約42%上昇し、2020年上半期でも27%の上昇となっている。

出典: Skew

オンチェーン分析プロバイダーのグラスノード(glassnode)のデータでは、3月の仮想通貨暴落以降、ビットコインのクジラの総数が過去3ヶ月で2017年の記録を超え、1800頭と過去最高に達している。

ビットコインに関するもう1つのポジティブなサインは、仮想通貨カストディアン大手のビットコインのIRAの調査で、クライアントの43%が2020年末までのビットコイン価格が15,000ドルを超えると予想していることだ

ビットコインIRAは、300以上のクライアントを調査した結果、57%が長期的な投資としてビットコインを購入・保有していることを確認した。

ビットコインは足元では上値が重い展開となっているものの、これらのデータはビットコインに対する強気のシグナルとして捉えることができるだろう。

ビットコインの価格は保ち合い続く

出典: TradingView BTC/USDT デイリーチャート

記事執筆時点では、BTC価格は20日間移動平均(20MA)と下降チャネルの中間線に挟まれたままだ。9,200~9,550ドルのレジスタンスは、ビットコイン上昇のハードルとなっている。

4時間足、日足のボリンジャーバンドをみると、ビットコインが保ち合いとなっていることを示唆している。

仮想通貨分析を手掛けるデルフィデジタル(Delphi Digital)は、最近のビットコイン市場の分析で「ビットコインは比較的狭いレンジで取引されており、9,000~10,000ドルの間で多くの時間を費やしている」と指摘している。

出典: Delphi Digital, Bloomberg BTC/USDの30日間実現ボラティリティ

デルフィデジタルは、「BTCの30日間のボラティリティは年間で最低レベルまで低下している。これは歴史的に、取引高が戻り、大幅な価格変動に先行する動きだ」と指摘している。

出典: Delphi Digital, Coinbase, Gemini BTC/USD 日中価格帯

デルフィデジタルはまた、ビットコインの価格が主要な直上のレジスタンスと重要なサポートとの間で保ち合いとなれば、ボラティリティが低下すると同時に、強い方向性を持つ動きが差し迫っていることを示唆するものだと述べている。

ボラティリティと新型コロナ、株式市場

新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックにより、今年3月に株式市場で大幅な調整が発生した。ビットコインの価格も株式市場の急落に従った。その後、3,750ドルから10,350ドルまでBTC価格は強く反発したが、これは米株式指数S&P500やダウのV字回復と並行して起こった。

現在、仮想通貨投資家は、資産クラス間で短期的な相関が続くのか、それともデカップリングが起こるのかに深い関心を寄せている。

デルフィデジタルのマーケットアナリスト、ケビン・ケリー氏は、コインテレグラフに対して、次のようにコメントしている。

「歴史的にS&P500が15%以上増加した場合、過去80年での9回の事例では、次の四半期でもポジティブな値動きとなった。次の第3四半期でSPXがポジティブなものとなるかどうかは保証できないが、それでも注目すべき統計だ。特に、BTCがリスクの高い資産クラスに沿って短期的に取引される続けると予想される場合は、なおさらだ」

株式市場のボラティリティとビットコイン価格との関係について、ケリー氏は次のように述べている。

「株式市場のボラティリティが依然として高い(もしくは過去の平均を上回っている)場合、株式とBTCの相関関係も比較的高いままであると予想される。歴史的には、例えば、VIXの急激な上昇は、BTCの大幅な売却と一致していたため、株価が暴力的に下落するような場合、BTCも短期的に苦しむことになると予想される」

新型コロナウィルスを巡っては、米国などで第2波への懸念が高まっている。最近ではEU諸国が米国人の渡航制限を延長し、米国の航空会社やグローバルなツーリズム業界への影響も懸念されている。

ケリー氏は今後について、次のようにもコメントしている。

「(BTCと株式の)両方の短期的なカタリストは非常に似ているものだ。すなわち、大きな経済的崩壊に対する歴史的な政策対応だ。通貨の切り下げは、希少資産や実現資産への需要が高まるにつれ、株式への影響を与える可能性がある」

仮想通貨アナリストの間では、8,800ドルのサポートが崩壊した場合、ビットコイン価格が下落し、直近の安値を更新してしまう可能性が指摘されている。ただ、BTCを巡るオンチェーンデータや投資家のセンチメントは、第3四半期についても強気なシグナルを示している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン