ビットコイン(BTC)は22日、11万4000ドルの水準を回復できずに推移している。複数のオンチェーン指標が強気相場の勢いが衰えつつあることを示しており、相場がサイクル終盤に差し掛かっている可能性を示唆している。
3年間で700%上昇 歴史的サイクルと一致する動き
BTCは2022年11月にサイクル最安値となる1万5500ドルを記録して以降、先週には史上最高値となる12万4500ドルまで上昇し、およそ700%のリターンを達成してきた。
オンチェーン分析企業グラスノードは発表した週次レポートで、「2015〜2018年、そして2018〜2022年の両サイクルでは、現在の時点から2〜3か月後にサイクルトップが訪れていた」と指摘。今回もそれに近いタイミングでピークを迎える可能性があるという。
8月21日時点で、全ビットコインの約91%が含み益の状態にあり、標準偏差+1σを273日以上上回って推移している。これは過去2番目に長い水準であり、最長は2015〜2018年サイクルの335日となっている。
グラスノードはこれについて、このデータは、過去のサイクルトップと同様の時間軸に達している可能性を示していると分析している。
また、155日以上保有する長期保有者(LTH)による利益確定が加速しており、その規模は過去サイクルの熱狂期と同等か、それ以上となっている。こうした売り圧力が高まっている状況は「現在のサイクルが終盤に差し掛かっていることを補強するシグナルだ」と述べた。
アナリストのレクト・キャピタル氏も、「過去の半減期ベースの強気相場を参考にするなら、ピークは9月中旬から10月中旬になり得る」と分析している。
11万4000ドルで失速、さらなる下落リスクも
テクニカル面では、BTCは21日に11万2000ドルのサポートから反発したものの、11万4000ドルで再び反落しており、上値の重さが意識されている。
レクト・キャピタル氏はXで「BTCが11万4000ドルを明確に割り込まない限り、さらなる下落は限定的」とする一方、「週足で11万4000ドルを超えるかどうかが鍵だ」と指摘した。
現状では、11万2000〜11万ドルのゾーンがサポートとして意識されており、この水準は100日間移動平均線とも重なる。MNキャピタルの創設者マイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は「この価格帯は大きな買い場になる可能性がある」と述べている。
一方で、ダーン・クリプト・トレード氏は「このゾーンを守れなければ、10万〜9万ドル台への調整リスクが高まる」と警鐘を鳴らしている。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】