仮想通貨ビットコイン(BTC)は、調整間近かもしれない。マーケット注目のある指標が、不吉な予兆を示している。

データ提供会社オールターナティブ・ドット・ミーによると、投資家の強欲度が過去最高付近に迫っている。

11月19日、ビットコインが再び1万8000ドルを回復する中、「仮想通貨の恐怖&強欲指数」は94に到達。「極端な強欲」の中でも、2019年6月26日につけた過去最高の95に後1と迫っている。

(出典:Cointelegraph Markets, Digital Assets Data「仮想通貨の恐怖&強欲指数」)

2019年の6月末は強気相場のピークだった。

オールターナティブ・ドット・ミーは、ボラティリティとモメンタム、取引量、調査、ドミナンスとトレンドの5項目をそれぞれ25%、25%、15%、10%、10%で計測。0(極端な恐怖)から100(極端な強欲)で日々数値を更新している。

17か月で一番強欲

過去にも恐怖&強欲指数は、2018年初頭に発表されて以降、マーケットの天井を知らせるのに役立ってきた。

「仮想通貨マーケットの行動は、かなり感情的だ。FOMO(乗り遅れる時の恐怖)の結果としてマーケットが上昇しているときに、とりわけ人々は強欲になりやすい」とオールターナティブ・ドット・ミーは解説している。

「また人々は、赤い数字を見ると不合理な反応をしてコインを売る。恐怖&強欲指数によって、我々は感情的な過剰反応から自分たちを救うことに挑戦している」

(出典:Alternative.me「仮想通貨の恐怖&強欲指数 歴史的な推移」)

今回は違う?

ただ、今回の上昇相場は2017年の年末や2019年の夏と比べて「オーガニック」であるため、天井を主張するのは時期尚早とみるアナリストもいる。ウィリー・ウー氏は、機関投資家や大手企業など「強い買い手」が今回の強気相場を主導しており、アマチュアや投機家の影響力が小さきことを指摘している。

ウー氏の主張は、仮想通貨取引所からコールドウォレットに多くのビットコインが移っていることからも裏付けられている。過去の強気相場と異なり、投資家は長期保有の傾向を強めている。

翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン