ビットコイン(BTC)のマイナーによる売り圧力がビットコイン相場を動かしているかもしれない。

オンチェーンのビットコン取引を監視するクリプトクオント(CryptoQuant)によると、2つのマイニング業者が1日で7000BTCを売却。それを受ける形で、24日にビットコインは9500ドル付近までわずかに下落した。

ビットコインの大量売却を行なったマイニング業者は、ハオBTC(HaoBTC)とプーリン(Poolin)。プーリンは、1日の流出額において史上2番目の数値を記録した。2社合計でビットコインの流出額は7153BTC(約72億円)。

取引所を使った売却の形跡は見られなかったが、2社はOTC(店頭)取引などを代替手段を使って売った可能性がある。

ブロック作成に貢献するマイナーによるビットコイン売却は、5月12日の半減期直後に急増したものの、その後は減少傾向だった。一般的にマイナーは、電気代や人件費などの固定費を賄うためにビットコインを売却する必要に迫られる。

ビットコイン採掘への報酬が半減した半減期以降、マイナーは稼ぎより多くのビットコインを売却してきた

今回の2社による売却によってビットコインが1%ほど下落したという見方が出ている

Bitcoin mining pool daily outflow chart, annotated to show Poolin and HaoBTC

(出典:CryptoQuant/ Twitter 「ビットコインマイニングプール 1日の流出チャート」)

ビットコイン1万2000ドルは厳しい?

米決済大手ペイパルによる仮想通貨サポート開始という報道もあり、今後のビットコイン相場に期待する声が出た矢先だった。

過去数カ月間、レジスタンスとして立ちはだかっているのが1万500ドルの壁だ。そこを超えれば、安定して1万ドルを超えた水準での推移が見込まれている。

テクニカルアナリストの中には、逆に9200ドルを下回ると警戒水域に突入するという見方も出ている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン