ビットコインが7月9日に11万2000ドルの史上最高値を記録し、次なる節目として15万ドルが視野に入りつつある。そう予測するのは、強気派の1人であるミルクロード共同創設者のカイル・リードヘッド氏だ。
リードヘッド氏は「次は15万ドルで会おう」とXで投稿し、6月下旬に示したカップ&ハンドル型のチャートパターンを再び引用した。このパターンが強気相場を加速させ、BTCを15万ドルまで押し上げると同氏は見ている。
長らくの保ち合いを抜け、BTCが上昇
今回の上昇は、5月の高値を突破できないとの懸念が広がっていた2週間の保ち合いの後に起こった。タイミングとしては非常に好都合だったと見る向きもある。
ビットコインが新高値を記録する数時間前、エコノミストのティモシー・ピーターソン氏は「今後2週間以内に新高値をつけなければ、10月までは高値更新は難しいだろう」とコインテレグラフに語っていた。
市場心理も改善している。仮想通貨市場全体のセンチメントを測る恐怖強欲指数は5ポイント上昇し、100点満点中71点の「強欲」ゾーンに入った。
一方、コインマーケットキャップのアルトコイン・シーズン指数は、現在も市場がビットコインに強く傾いていることを示している。この指数は「ビットコイン・シーズン」として26点(100点満点)を記録しており、アルトコインへの資金流入が限定的であることを意味している。
仮想通貨アナリストのマシュー・ハイランド氏は、ビットコインが5月下旬から続いていた下降トレンドを脱し、「日足で高値を更新し、トレンド転換が確認された」と指摘。「現在は強気派が市場を支配している」と述べた。
ビットコインは現在、トレーディングビューのデータによると11万1383ドル付近で取引されている。
eToroのアナリストであるジョシュ・ギルバート氏は、「今回が初めて、機関投資家が中心となる本格的な強気相場だ」とコインテレグラフに述べた。
「ETFへの強い資金流入と良好なマクロ経済環境が勢いを生んでいるが、最も重要なのは“誰が買っているのか”の変化だ」とも指摘。ファーサイドのデータによれば、7月だけで米国のビットコイン上場投資信託(ETF)には約10億4000万ドルの資金が流入している。
コインスタッシュの共同創設者ミーナ・セオドロウ氏も「今回の上昇は明らかに機関投資家によるもので、個人投資家の動きではない」との見解を示した。
「貿易摩擦や地政学的リスクが高まるなかでも、ビットコインは底堅さを見せている」とも語った。
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想定外の高値更新でショート筋に打撃
一方で、市場参加者の中には今回の新高値を予想していなかった者も多い。
7月8日にはビットフィネックスのアナリストが「ビットコインが高値を突破する力に欠けているため、買い手は慎重になっている」と分析していた。
トレーダーのレバレッジポジションも同様の傾向を示している。コイングラスによると、過去24時間でおよそ2億1755万ドル相当のビットコインのショートポジションが清算された。
さらに、現在も約16億ドル分のショートポジションが残っており、ビットコインがもう数千ドル上昇して11万5000ドルに到達すれば、さらなる清算が発生する可能性がある。
一方、サンティメントの7月8日のデータによると、ビットコインに対するセンチメントは過去3週間で最高値を記録。しかし、アナリストのブライアン・クインリバン氏は「6月11日や7月7日にも同様の楽観が広がった後、価格が下落したことに注意が必要だ」と警鐘を鳴らしている。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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