ビットコイン(BTC)はさらなる下落リスクに直面している。長年保有を続けてきた古参(OG)クジラたちが、再びBTCを売却しているためだ。
「スーパークジラがキャッシュアウトしている」
カプリオール・インベストメンツ共同創業者のチャールズ・エドワーズ氏はXへの投稿で、「スーパークジラがビットコインを現金化している」と述べ、価格への悪影響を懸念した。
BTC/USDペアは、10月6日に記録した史上最高値12万6000ドルから約18.7%下落。この調整局面の一因として、古いウォレットからの大量のBTC流出が挙げられている。
一部では「強気相場の中での通常の押し目」とみる声もあるが、他方では「長期保有者の売りが下落を加速させている」との見方も強い。
エドワーズ氏が共有したオンチェーンデータでは、7年以上BTCを保有していたアドレスからの売却活動が顕著になっていることが示された。
グラフでは、オレンジが1億ドル規模の売り、赤が5億ドル規模の売りを示し、2024年11月以降に始まったこの動きが2025年に入って一段と激化している様子が可視化されている。
「2025年のチャートはとてもカラフルだ。OGたちはキャッシュアウトしている」とエドワーズ氏はコメントした。
グラスノードのデータによれば、1時間あたり1000BTC以上が移動する“高支出イベント”が1月以降、断続的に発生している。
「今回のサイクルでは、こうした古参クジラの売却イベントが継続的に発生しており、長期保有者による分配が進んでいることを示している」とエドワーズ氏は指摘する。
その一例として、オンチェーン分析プラットフォームのルックオンチェーンが取り上げた“ビットコインOGオーウェン・グンデン”というクジラは、土曜日に約3600BTC(約3億7200万ドル)を移動し、そのうち500BTC(約5168万ドル)をクラーケンに送金したという。
一方で、アナリストのウィリー・ウー氏は、市場が「驚くほどの耐性」を示していると指摘する。彼によれば、「OGダンプ」とされる動きは、単に7年以上動かされていなかったBTCが新しいアドレスに移されただけの可能性もあるという。
ウー氏は、これらの移転が「量子耐性を備えたタップルートアドレスへの移行」や「カストディ(保管)構造の再編」、「企業トレジャリーへの組み入れ」など、実際の売却ではない場合も多いと述べている。
チャート上は弱気ペナント形成
トレーディングビューのデータによると、ビットコインは弱気ペナント内で推移しており、次の下落局面に入る可能性があるという。
弱気ペナントは、価格が急落した後に一時的な保ち合いを経て再び下落する「下降継続型パターン」とされる。
ペナント下限である10万650ドルを明確に割り込むと、次の下落目標は8万9600ドル(約12%下落)になると見られている。
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