4回目のビットコイン半減期の影響が顕著となり、5月のビットコインマイニング収益は大幅に減少した。
ビットコインの半減期は、2100万枚のビットコイン (BTC) の発行ペースを徐々に制限するように設計されている。2024年4月に発生した半減期により、マイニング報酬は6.25 BTC から 3.125 BTC に減少した。
半減期と「ビットコイン・ルーンズ」のローンチをめぐる盛り上がりは一時的にマイナーの1日あたりの収益を維持したが、5月には大幅な収益減が記録された。5月1日には、ブロック報酬とトランザクション手数料からの総収益が、2023年10月と同水準の2,630万ドルにまで落ち込んだ。
一方、Blockchain.com のデータによると、半減期以前は、ビットコインマイナーは平均して1日あたりの収益は約6000万ドルを推移していた。

5月中の他の日も同様の収益パターンを示しており、ビットコインマイニング収益における新たな水準となっている。マイニング収益は4月20日にピークに達し、ビットコイン史上初めて1日あたりの収益が1億700万ドルを超える最高値を記録していた。
世界中のマイナーは、この大幅な減少をすでに予想しており、ビットコインの収益性を維持するために作戦を練り直している。
クリプトクオントのジュ・ギヨンCEOは、現在の状況下でマイニングを採算性のあるものにするためには、ビットコインの価格は8万ドル以上を維持する必要があると算出した。ただ、ほとんどのマイナーはビットコインの値上がりを待つ前に、長期的運営コストを削減し、競争力を維持するためにマイニング機器のアップグレードを積極的に進めている。
例えば、ビットコインマイニング企業のビットファームスは、ハッシュレートを3倍にするために2億4,000万ドルを割り当てた。ビットファームスの最高財務責任者である ジェフリー・ルーカス氏は以前コインテレグラフに対し、同社が 88,000 台の高効率ビットコインマイナーの調達を目指す方針を明らかにした。
「この変革的な機器のアップグレードは、ビットコインの半減期後も、ビットファームスの規模と収益性を向上させる。これはゲームチェンジャーだ。ハッシュレートを3倍の21EH/sにし、ターゲットオペレーティング容量を83%増の440メガワット(MW)に向上させ、フリート効率を40%改善して21w/THとする。」
しかし、このような努力にもかかわらず、同社は4月に2年以上の間で最低の月間収益となる269ビットコインを記録した。