仮想通貨ビットコイン(BTC)の採掘難易度が13日に急上昇し、過去最高を記録した。

btc.comによると、ビットコインの採掘難易度は9月13日に9.89%急上昇。17テラの大台を初めて突破した。

ビットコインの採掘難易度は、ブロックを生成する難易度を指す。10分に1回のブロック生成を維持するため2週間ごとに変更される。

マイニングにおける計算力を測るハッシュレートと相関のある採掘難易度だが、ハッシュレートは先週に過去最高を記録。ビットコインのネットワークは強固で健全な状態であることが示された。

一部の投資家は、5月の半減期後に報酬減によるマイナー降参が発生し、ネットワークの安定性にも悪影響を与えるのではと懸念していた

(出典:BTC.com「ビットコイン採掘難易度の推移」)

実際、半減期直後の5月20日、その次の6月4日には採掘難易度がそれぞれ6%、9.29%のマイナスを記録した。

6月初頭、データ分析会社バイトツリーから過去1週間でビットコインのマイナーが自分たちが作成に貢献したビットコインよりも11%多くのビットコインを売りに出していたという指摘があった。ツイッター上では、上記のデータを根拠にマイナー降参を指摘する声が出ていた。

しかし前々回の6月17日には14.95%の上昇を記録。無風だった前回を挟んで今回は9.89%の大幅上昇を見せた。

また先週、ハッシュレートが過去最高を更新。Blockchain.comなどを含む複数のソースで7日間平均のハッシュレートが123.4エクサハッシュ(EH/s)を記録した。これまでのハッシュレートは3月に大暴落する直前に記録した123.2EH/sが過去最高だった。

ハッシュレートはマイナーがビットコイン取引にどれだけの計算能力をかけているかを表す値だ。平均値が高ければ、マイナーは労力をかけてでも収益が得られると考え、ネットワークを強化していることを示している。

ビットコインは強気の動きとなるか

ビットコインは最近、レンジ内での値動きとなっており、保ち合いの展開が続いている。

過去の長期間の保ち合いでは、保ち合いの後には強力な強気トレンド開始となっている。ビットコインでは2018年12月から19年3月まで4ヶ月にもわたる長い保ち合いが続いたが、これはその後、2019年6月まで続く強気トレンドの動きにつながった。その際には、ビットコインは1万3900ドル以上まで上昇した。

現在の保ち合いもまた、強気の動きをもたらす可能性がある。コインテレグラフのテクニカル分析では、保ち合いが上向きに解決した場合、10,000~10,500ドルのレジスタンスを超えるブレイクの可能性が高くなるとも指摘されている。

強気派は現在10,000~10,500ドルのレジスタンスゾーンを超えてブレイクアウトすることができていないが、BTC価格はレジスタンス付近で取引されており、これは強気派がポジションを閉じる緊急性がないことを示唆しているとも指摘されている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン