ビットコイン(BTC)のマイナーは運用コストの上昇と報酬の減少に苦しんでいるが、仮想通貨アナリストによれば、これはまだ壊滅的なレベルには達していないという。

「現在、ハッシュリボンの逆転期にあり、ブロックの生成が通常より約14秒遅れている。これは、オンラインのハッシュレートが減少し、ブロックの発見がわずかに遅れていることを示している」と、グラスノードのリードアナリストであるジェームス・チェック氏(別名「チェックメイト」)は6月21日のX投稿で解説している。「マイニングハッシュレートの約5%が現在苦戦している」とチェック氏はのべ、ネットワークに提供される処理能力の一部が減少していると説明した。

James Check speaking about Bitcoin mining hashrate. Source: Checkonchain/Youtube

チェック氏は「5%はそれほど大きな数字ではない」と言う。ビットコインマイナーが一部の保有コインを売却している可能性は高いが、「完全な投げ売り状態」には見えないとも語った。

ハッシュリボンの逆転は、ハッシュレートの30日間移動平均が60日間移動平均を下回るときに発生し、マイニングの難易度が上昇していることを示す。これは、運用コストの増加、ビットコイン価格の下落、またはマイナーの機器問題などが原因で発生する。

4月20日のビットコイン半減期後、ビットコインマイニング企業が採算の取れないマイニングリグを停止し始めたことで、ビットコインのハッシュレートが減少し始めた。半減期は4年ごとに発生し、マイナーの報酬を半減させる。直近の4月20日の半減期により、マイニング報酬は6.25BTCから3.125BTCに減少している。

Bitcoin Total Hash Rate (TH/s) Chart. Source: Blockchain.com

Blockchain.comのデータによれば、記事執筆時点でビットコインネットワークのハッシュレートは毎秒586エクサハッシュ(EH/s)で、過去30日間で2%減少している。チェック氏は、マイナーが現在苦しい状況にあるものの、最悪でも収支が損益分岐点付近である可能性が高いと指摘した。

「マイナーはここで踏ん張っているところかもしれない。完全な弱気市場で投げ売りしているわけではなく、おそらく収支が均衡している状態で、10ビットコインをマイニングし、10ビットコインを売却している」とチェック氏はのべている。

チェック氏は別のX投稿で「(ビットコインの)トランザクション手数料がマイナーの収益の大部分を占めるようになっている」とも指摘する。

「マイナーは手数料が主要な収益源になる状況に適応する必要があるだろう。さらなる革新と効率的な資本管理を適用に迫られている」とXに書いた。

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