ビットコイン(BTC)マイニングとクラウドコンピューティングを専門とするドイツのノーザンデータ社は、マイニング部門の決算を発表した。

ノーザンデータは、2022年に前年比315%増の2,798BTCの採掘を行ったと発表した。これにより、2022年のBTCマイニング収益は7770万ユーロ(約110億円)となった。2022年に売却した3,005BTCを平均価格23,849ユーロで販売し、7,170万ユーロの現金収入に貢献した。

またノーザンデータが発表したデータによると、BTCマイニングに特化した毎秒3.6エクサハッシュ(EH/s)のコンピューティングパワーを有しているとのことだ。さらに、未監査の連結売上高は1億9000万ユーロ(約269億円)~1億9400万ユーロ(約275億円)の範囲になると予想し、、金利・税金・減価償却前利益(EBITDA)は「仮想通貨販売による取引損失を調整」して4000万ユーロ(56億円)~5000万ユーロ(70億円)を見込んでいるという。

しかし、12月はノーザンデータにとって厳しい月となった。同社は12月に合計177BTCをマイニングしたが、これは前月(11月)から15%減、前年同月からは25%減となった。これは、特にヨーロッパでのエネルギー価格の高騰により、ヨーロッパに配備されたASICマシンが連続的に生産できない「ダウンタイム」が設定されたことが原因だ。

同社は、月産350BTCの生産目標を達成するため、生産の安定性と最適な稼働率を確保するため、ASICマシンを「エネルギー価格が最適化された場所」に移設しているという。

ビットコインマイニング会社の中には、採掘難易度や電力価格の上昇により、経営問題に直面しているところもある。マイニングの収益性が低下し、一部のマイナーは事業停止にまで追い込まれている。