著者 ドルフィンf
大手証券会社出身、バブル崩壊期からトレード業務やIT企業経営を行っており、その後仮想通貨取引所の設立に関わる。ディープラーニングを用いた価格分析手法を確立しトレードで大きな利益をあげる。
ビットコインが2月22日に最高値614万円をつけてから2月24日には483万円まで約20%ほど下落しました。ビットコインは3月中旬から下旬までは調整期間になると推察します。
中期上昇トレンドが終了
ビットコインが誕生してから、これまでの傾向を見ると3月は調整期に入り、下落しやすい傾向があり、中期上昇トレンドは終了したと考えられます。
また2020年3月12日のコロナでの暴落のザラ場(よくある相場)底値から約15倍に上昇していること、そして約1年が経過していること、これは周期的に見て、下落する傾向があり、現在の上昇するスピードが速すぎたことを踏まえると、下降すると考えられます。
2月8日にテスラ社が15億ドルのビットコインを購入したものの、それ以降は個人投資家による買い上げにより価格が上昇しました。現時点で個人投資家にこれ以上価格を押し上げる力は到底ないと思われます。
MACDが上げ続けていた相場が史上最高値で下降基調に反転しました。
※MACD(通称マックディー):移動平均線を応用したテクニカルチャートの1つ、MACDラインとシグナルラインの2本のラインを用いて相場を読む手法。
MACDが陰転
GMMAオシレーターが実際の相場とは逆方向に向かって動いています(ダイバージェンス:逆行現象)。こういう状態は、価格が天井になったことを表している傾向が多くみられます。
GMMAオシレーターがダイバージェンスしている
以上の理由から、中期上昇トレンドが終了したと考えられます。
※GMMA:指定平滑移動平均線(EMA)を同時に12本表示するテクニカル指標、期間の違うEMAをたくさん表示することで、トレンドの強さや向きなどが判断しやすくなる。
※オシレーター系:買われすぎ、売られすぎを追い、その逆に動いて利益を出す方法を見つける分析方法。
長期トレンドは上昇継続
グラスノード社が発表している取引所残高のチャートになりますが、全ての取引所のビットコイン残高が減っていることが確認できます。
これは、市場に出ているビットコインが減少している、もしくは長期保有の人が増加しているということになります。つまり、売り圧力が減っているということを示しています。
ただし、テスラ社やTwitterのCEOが率いるスクエア社など大手企業によるビットコイン買いが続いているので、この動きが急になくなるとは考えにくいと思います。
そして、北米初のビットコインETFがカナダで上場し、上場後わずか2日間で4億ドル超えを果たしていたり、週足チャートから見ても、チャートが全く崩れてないのがみて取れます。
以上の観点から、長期トレンドでは継続して上昇するであろうと推察します。
ビットコイン下値の目途
ビットコインの下値はどこまでなのか?過去の上昇相場での週足チャートにおけるGMMAから推察します。
週足チャートにおけるGMMA
過去の動きを踏まえたうえで見てみると、GMMAの線まで下がるとみると約$30,000くらいまで下がるのではないかと推測します。
日足チャート
日足チャートから読み解くと、均衡表基準線、GMMA下限、一目均衡表の雲から推察すると、約$35,000あたりまで下がるのではないかと考えられます。
※一目均衡表:テクニカル分析のひとつの指標。一定期間(9日・26日等)を設定し、その間の買い手と売り手の「均衡点」を計算して、チャートに描画することで、現在の価格が買い方優勢にあるのか、売り方優勢にあるのかを判断。
※一目均衡表基準線:過去26日間の最高値と最低値の平均
※一目均衡表の雲:日足チャート画像にある薄青く表示されている部分。
3月の投資家の行動
以上を踏まえ3月における投資家の行動としては、丹念に拾っていくのが重要だと考えます。
初心者向けにビットコインの3月の展望を解説
初心者の方向けに、ビットコインの3月の展望について解説している動画になっていますのでぜひご覧ください。