ビットコイン(BTC)は木曜日のウォール街取引開始に向けて変動性を高め、予想外の米インフレ指標に市場が反応した。
要点:
・CPIが予想を下回り、ビットコインの価格は急変動に見舞われた
・米インフレ率が予想外に数年ぶりの低水準へ低下し、利下げ観測が強まった
・ビットコインの値動きは2025年初頭のフラクタルを引き続きなぞっている
「大幅な」CPI下振れ後もビットコインは不安定な動き
コインテレグラフ・マーケッツ・プロおよびトレーディングビューのデータによると、BTC/USDは8万9,000ドルを突破した後、反落した。

この動きは、11月分の消費者物価指数(CPI)の発表を受けたものだった。CPIは2023年以来でも最大級となる前月比の下落を記録し、市場予想とは明確に逆行した。
米労働統計局(BLS)は公式声明で、「11月までの12カ月間における総合指数は2.7%上昇した。9月までの12カ月間では3.0%上昇していた」と確認した。
BLSはまた、政府機関閉鎖の影響で10月分のCPI報告書は発表されなかったとも説明している。
これを受け、マーケット分析で知られる「ザ・コベイシ・レター」は、逆張り的なインフレシグナルが来年まで続く可能性を示唆した。
同アカウントはXへの投稿で、「これにより、米国のコアCPIインフレ率は2021年3月以来の低水準となった」と指摘した。
「このデータによれば、インフレ率はパンデミック以降で最もFRBの2%目標に近づいている。2026年は荒れた年になるだろう」

予想されていた3.1%の上昇に対し、CPIは「大幅に」下振れしたと、仮想通貨トレーダーのダーン・クリプト・トレーズは続けた。
Xへの投稿では、「ドルと債券利回りの大幅な低下と相まって、BTCのようなリスク資産はこれを追い風に上昇している」と述べた。
「3カ月年率換算のCPIは現在、わずかに2%を上回る水準にある。FRBにとっては歓迎すべき内容だ。このデータを受けて、さらなる利下げが織り込まれるとみられる」

CMEグループのフェドウォッチ・ツールによると、1月28日のFOMC会合で新たな利下げが行われる確率は26.6%とされている。
次の長期的安値が到来する可能性はあるか
コインテレグラフが報じたように、今週から先週にかけて、米国時間の取引中に上下いずれにもだましの動きが続いたことから、トレーダーの間ではビットコインの値動きに対する警戒感が強まっていた。
They’re just out here liquidating everyone and not even trying to hide it anymore.
— Roman (@Roman_Trading) December 18, 2025
I feel so bad for new traders trying to learn from this.$BTC pic.twitter.com/EntiVDbpYF
BTC/USDが上下双方で流動性の壁にぶつかり、新たなトレンドを維持できなかったことを背景に、市場では「操作」が行われているとの指摘も出た。
コイングラスによると、執筆時点までの24時間における仮想通貨全体の清算額は6億3,000万ドルを超えている。

こうした急変動が続く中、仮想通貨トレーダーで起業家のテッド・ピロウズは、年初との類似性に注目した。
同氏はビットコイン先物のチャートとともに、「BTCは2025年第1四半期のフラクタルをなぞっている。これがそのまま再現されたらどうなるだろうか」とXに投稿した。
そのチャートは、BTC/USDにとって新たなマクロ的底値が今後訪れる可能性を示唆しており、4月初旬に一時7万5,000ドルを下回った場面と同様の動きが想定されている。

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