1万4000ドル突破から1日あまり。仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は、1万5000ドルの大台に急速に近づいている。1万5000ドルを突破すれば、2018年1月1日の以来の水準となる。年初来でみるとビットコインは約107%のプラスを叩き出した。

(出典:Coin360

米大統領選の行方が見通せない状況が続く中でも、ビットコインの勢いが止まらない。

昨日にはビットコイン1万ドル超えが100日を突破してニューノーマルに突入。歴史的に100ドルや1000ドルなど大台を100日間超えて推移した後に大きく上昇する傾向にある。

ビットコインは過去24時間で約9%、過去1週間で約15%上昇。仮想通貨の時価総額トップ20の中でそれぞれ最も上昇幅が大きく、市場全体の時価総額に占める割合であるドミナンスは急上昇。まもなく70%に到達する勢いを見せてる。

この時代のために生まれた

ビットフィネックスのパオロ・アードイノCTO(最高技術責任者)は、コインテレグラフジャパンに対して、不透明な大統領選が続く中でビットコインが強い背景について次のようにコメントした。

「ビットコインは複雑な地政学的なイベントの間もかなりの耐久性をこれまでも示してきた。今回の大混乱の米大統領戦においても本領を発揮した」

また、アードイノCTOは、ここ数週間でビットコインのドミナンスが上昇していることについて言及し、米大統領戦の結果にかかわらず上がり続けると予想した。

「米大統領戦の結果にかかわらず、我々はビットコインの特別な性質について理解を深めることになるかもしれない。つまり、世界で最も大きな仮想通貨は、このように困難な時代のために作られたのではないかと考え始めるだろう」

米国の政治の混乱は続きそうだが、民間企業や投資家によるビットコイン投資活動は活発だ。

既報の通り、ナスダック上場のマイクロストラテジーやジャック・ドーシー率いるスクエア社が会社としてビットコイン購入を表明。米決済大手のペイパルはビットコインなど仮想通貨を使った決済サービスの提供を開始すると発表した。