仮想通貨ビットコイン(BTC)は7日、前日比で4.1%高となり、7300ドル台で取引されている。6900~7200ドルのレンジスタンを突破し、約4週間ぶりの高値である7454ドルまで上昇した。

新型コロナウィルスの感染者の割合がイタリアやスペインなどで減速し始めたことなどをきっかけとして、米国の株式市場も急反発。S&P500は7.03%高、ダウは7.73%高となっており、投資家が自信を取り戻しているようだ。

出典: Coin360 18:00時点

BTCは強気モードだが、今後は流動的

ビットコインの急上昇により、上昇ウェッジのトレンドラインと、3月20日から強力なレジスタンスであり続けた6900ドルを突破した。

4時間足チャートで示されているように、BTCは7460ドルを突破する直前で上昇を止めた。この価格を記録したのは、3月中旬にビットコインが暴落して以来だ。

BTC USDT 4-hour chart

出典: TradingView BTC/USDT 4時間チャート

7454ドルまで上昇した後、BTC価格はわずかに調整され、7227ドルまで反落した。約1ヶ月ぶりの高値を付けたことで、一部のトレーダーが利益を確定させ、以前はレジスタンスだったサポートラインを試す展開となるのは自然なことだ。

したがって、7200ドルと7150ドルに位置する上昇ウェッジのトレンドラインを試す展開となる可能性がある。トレンドラインが位置する6980ドルまで反落する可能性もあり得る。これらの価格帯がサポートとして機能しなければ、ビットコインは6900ドル、6750ドル、6200ドルで買い手を見つけることになる可能性もあるだろう。しかし、そのような急激な反落は、「ビットコインの半減期イベントを見込んだ反発」というストーリーを損なう可能性がある。

強気派の投資家にとって望ましいのは、BTC価格が7200ドルもしくは7150ドルを試す展開の後、7460ドルに向けた上昇の動きが再開することだ。7460ドルを突破した後は、保ち合いの展開となるか、8000ドルに向けた上昇の動きとなる可能性がある。

デイリーチャートでの動き 

BTC USDT daily chart

出典: TradingView BTC/USDT デイリーチャート

デイリーチャートでは、ビットコインの価格は出来高プロファイルの可視範囲出来高(VPVR)で取日高が高い7180~7429ドルをクリアしたが、価格は50日間移動平均で足を止めた。50日間MAを超えることができた場合、200日間移動平均線が位置する8100ドルまで上昇する可能性がある。

しかしコインテレグラフ寄稿者でもあるアナリストのflibflibが示唆するように、8000ドルを突破するのは公園を散歩するように簡単にはいかないかもしれない。

filbfilbは次のように述べている。

「市場が強気相場に戻ったと見なす前に、8000ドルを突破する必要がある」

Filbfilbはその上で次のように説明している。

「100週間移動平均の上にはレジスタンスのクラスターがあり、1つは20週間MAであり、これは通常、ビットコインが強気相場か弱気相場かを定義する物差しとなる」

ビットコインが200日間移動平均を突破したとしても、8500ドル付近が強固なレジスタンスとなる可能性が高い。アナリストの中には、8000~8500ドルのゾーンでショートポジションを取るべきと主張している者もいる。

Crypto Fear & Greed Index

出典: alternative.me 仮想通貨の恐怖&強欲指数

現在、仮想通貨の恐怖&強欲指数は投資家のセンチメントが顕著に改善していることを示している。

4月6日以降、この指数は12から20にまで上昇した(3月の暴落以来では最高値だ)。これは投資家が徐々にビットコインの先行きについて前向きに感じ始めていることを示唆するものだ。

ただ、もちろん、20という数値では依然として「極端な恐怖」を表している。3月13日以降、ビットコインの価格が95%超上昇していることを考えると、トレーダーの利益確定の動きで、数日にわたる急落が発生する可能性もある。

8000ドルの重要性

BTC価格は現在、50%フィボナッチリトレースメントレベル(7141ドル)を上回っている。これで50日間MA(7487ドル)を突破できれば、8000ドルに向けた扉が開かれる。8000ドルは61.8%フィボナッチレベルの付近に位置する。

通常、61.8%のレベルは、長期的な下降トレンドで価格が下落した場合には強固なレジスタスとなる一方、上昇トレンドにある場合には重要なサポートとなる。

100日間MAと200日間MAも8000ドル付近にあり、8000ドルが今後の相場のトレンドにとって非常に重要なポイントとなるだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。