経済学者であり、ビットコイン財団の創設者の一人ジョン・マトニス氏はこのほど、ビットコインの将来に対する信念を改めて公に明言し、バブルの不安を払拭した。

 ロンドンで2日に開催されたイノベート・ファイナンスのカンファレンス中に、ビジネスインサイダーのインタビューに答えた。マトニス氏はビットコインがバブルの状態にあるという考えは偽善的であるとの考えを示した。「ビットコインがバブルだと言う人へ。ビットコインはバブルをはじけさせる針だと言ってもよいだろう」とマトニス氏は述べている。

「バブルは、中央銀行によりテコ入れされた常軌を逸した債券市場やいんちきな株式市場を指す。そういったものがバブルだ」

 

 ここ数週間、ビットコイン(BTC)の価格は新たに落ち込みをみせた。仮想通貨を専門にしていない報道機関は、このことを受け「17年の最高値2万ドルを記録したのはバブルの象徴のようなもので、今後その動きが繰り返されることはない」と新たな推測をしている。

 従来の金融業界が仮想通貨に待ったをかけ続け、市場の弱気な見方は依然としてあるが、ビットコインはここ数か月間で、以前より大分利用しやすく、技術的に堅固になった。

 マトニス氏は、現実世界の経済における仮想通貨の将来について、決して弱気ではない。「仮想通貨が新たな流動性をもたらしているため、(銀行が)仮想通貨分野に参入しているのは素晴らしいことだと思う」と語り、

 

「銀行は先物市場やオプション市場を発展させていくだろう。ビットコインの金利の市場が出現し始めるようになるとさえ思う。私たちはライボー(Libor、ロンドン銀行間取引金利)についてよく耳にするが、ビットコインの金利の指標となっているのがバイボー(Bibor)だ」

 と続けた。

 マトニス氏のビットコイン財団は、仮想通貨を広めるという使命とともに12年に創設されたが、何年にもわたり同財団の戦略に関する問題に直面している。