クジラ(大口投資家)の動向によって、ビットコインは新たな下値目標が設定された。

週刊ニュースレター「The Week On-Chain」の最新版で、分析会社グラスノードはビットコインの「クジラコストベース」について新鮮な洞察を提供した。

支払価格がクジラサポートラインに加わる

BTCの値動きは現在、横ばいの動きばかりで、これまでで最も低いボラティリティとなっている。

アナリストが大きな変化に備える中、グラスノードは現在の弱気相場がどこで反発する可能性があるかを考えている。

クジラの売買を見ると、「The Week On-Chain」では、6月に見られた17,600ドルの現在のマクロ安値に続いて、8月に脱リスクのイベントが発生したことが示されている。

この現象は2019年からの行動をコピーしたもので、歴史が繰り返されるなら、今、クジラには売りが買いになる「均衡」期が到来しているはずである。

「小~中アドレスのコホート全体における相対的な中立性に加え、1000~10000BTCを保有するクジラの蓄積トレンドスコアは、9月下旬以降の積極的な蓄積を強調している」とグラスノードは説明した。

「10000BTC以上を所有するクジラは、ここ数カ月の間、安値に偏っている」

現在の状況では、ビットコインのためにクジラが支払った総価格は15,800ドルだ。

「取引所への/からのクジラ集団(1000BTC以上)の入出金量を把握することで、2017年1月以降のクジラの入出金の平均価格を推定できる。このクジラのコストベースは現在約15800ドルだ」とグラスノードは付け加えた。

Bitcoin whale activity annotated charts. Source: Glassnode

コストベースが価格の先例に

コインテレグラフが報じたように、他の研究もビットコインの最大投資家がどのように価格行動を形成するかに注目している。

分析プラットフォームWhalemapは、19,000ドルがクジラのバイインに基づく現時点での重要なサポートゾーンであり、超えてはいけない一線であることを示した。

また、20,380ドルの抵抗線が日中の上昇幅を決定している。

一方、投資大手のアーク・インベストメンツは、自社の月刊誌「The Bitcoin Monthly」で、ビットコインの投資家全体のコストベースを19,000ドルとしている。

とはいえ、遅かれ早かれ市場がマクロ的な安値を更新するような降伏が起こるとの期待は続いている。

「多くの点で、多くのオンチェーンメトリクス、市場構造、投資家の行動パターンは、教科書的な弱気市場の底値のために細部まで気を配っている」とグラスノードは結論付けている。

「不足している主要な要素は時間だ。歴史的に見れば、完全な回復にはまだ数カ月かかると思われる。」