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ビットコインETFへの資金流入が、4月22日に2025年の平均を大きく上回った
ETFの動向はビットコイン価格と密接に連動しており、BTC/USDが6週間ぶりの高値を記録したことが転換点に
ETFそのものの影響力も高まっており、「取引所での動きを左右しうる」との見方も
ビットコイン(BTC)の機関投資家は、4月22日に米国のスポット型ビットコインETFに、過去平均の11倍超となる資金を流入させた。
オンチェーン分析企業グラスノードの最新データによると、この日のETF流入額は9億1200万ドルに達し、2025年の平均を500倍以上も上回ったという。
グラスノード:2025年のETF平均流入はわずか23BTC
今週のビットコイン価格上昇の影響をETFは即座に受け、流入額は「劇的に」反転して1日で10億ドル近くに達した。BTC/USDは3月上旬以来の高値をつけている。
グラスノードによれば、2025年これまでの1日平均のETF流入はわずか23BTC(約210万ドル)に過ぎなかった。
「これは2024年11月11日以来の最大の1日流入であり、需要の顕著な回復を示すものだ」と、研究者らはX(旧Twitter)上の投稿で述べた。
4月22日の流入額は、感情の急変によってETF全体で大規模な資金流出も発生していた今年の平均と比べて、500倍以上の水準となる。
ETFが2024年1月に初めてローンチされて以来の期間全体で見ても、今回の9億1200万ドルという数字は非常に稀で、1日平均の約11.5倍に相当する。
「ローンチ以来の1日平均流入は約1031BTCであり、4月22日の流入は明確な逸脱である」とグラスノードは付け加えている。
ETFはBTCの“限界的な買い手”に
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、ETFの好転に前向きな見方を示した一人だ。
「昨日、スポット型ビットコインETFは“パックマン状態”になっていた」と同氏はX上でコメントした。
バルチュナス氏によれば、11本あるETFのほとんどで流入が増加しており、通常は最大商品であるブラックロックの「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」に資金が集中する傾向とは対照的な動きだったという。
資産運用会社ビットワイズで欧州リサーチ責任者を務めるアンドレ・ドラゴシュ氏も同様に強気の見解を示している。
「ビットコインETFへの純流入が再び非常に前向きな動きを見せており、実際に2024年1月以降、彼らはビットコインの“限界的な買い手”となっている」と、同氏はグラスノードのデータとともに投稿した。
「ETFは、スポット市場でのビットコインの買越しか売越しかを実質的に決定できる存在となっている。」
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。