ビットコイン(BTC)は過去1ヶ月ではじめて30,000ドルを下回ったが、オンチェーン上の指標をみると、クジラが着実にBTCを蓄積している可能性を示唆している。

オンチェーン分析を手掛けるグラスノードのレポ―トによると、集中型取引所のビットコイン預り額は減少し続けており、月間36,300BTC(約10億ドル相当)が取引所から引き出されている。

取引所でのビットコインの預り額の減少は、クジラのような大規模投資家が売却のためにコインを取引所に残すのではなく、BTCを安全なストレージに移動させていることを示すものだとグラスノードは推測している。

Bitcoin net position change on exchanges: Glassnode

グラスノードはまた、5月以降にビットコインを保有する「エンティティ」の数が最近増加しており、足元では約25万から約30万に増加していると指摘している。グラスノードにおける「エンティティ」は、「アドレスと紐づけられた一意のオンチェーンのクラスター」だという。

グラスノードは「送信エンティティ」(売却に関連するアドレス)の数が15万から10万に減少し、「受信エンティティ」(蓄積もしくは保有に関連するアドレス)が増加していると指摘している。受信エンティティは19万から25万に約20%増加している。

Bitcoin changes in on-chain entities: Glassnode

グラスノードはまた、市場のセンチメントが大きく分裂しているとも指摘している。「私たちの市場は非常に分かれており、ボラティリティがすぐに拡大する恐れがある」と予測している。

中国のマイニング規制を受けて中国からの移転でマイナーに費用負担が発生しているにもかかわらず、マイナーは現在蓄積モードであると付け加えている。月3300BTC以上が現在蓄積されていると指摘している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン