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ビットコインの「最も純粋なトレンド指標」が、2024年半ば以来初めて強気シグナルを点灯。
過去のシグナルでは、おおむねその後1年以内にBTC価格が急騰してきた。
最新の過去最高値をつけた後の保ち合い局面においても、市場関係者の強気姿勢は揺らいでいない。
ビットコイン(BTC)は、2024年半ば以来となる長期指標の点灯を受け、「次の大きな上昇局面」に向けて準備が整ったとされる。
トレーディングアカウント「Stockmoney Lizards」が5月28日にXへ投稿した分析では、ビットコインの価格が「明白な」ブレイクアウトシグナルを示していると報告された。
ビットコインのブレイクアウト分析:「もう到達している」
Stockmoney Lizardsは、ビットコインが2016年や2020年のように再びサイクルトップ(周期的な高値)に向けた上昇を始めたと述べている。
分析に使われたのは「Optimized Trend Tracker(OTT)」と呼ばれるツールで、移動平均やATR(平均真の値幅)を使ってトレンドの転換点を示すものだ。OTTは「マクロ的な値動きをとらえる上で最も純粋なトレンド指標」とされ、Xの投稿では「パターンがあまりに明白すぎて痛いほどだ」と表現されている。
過去のサイクルでは、OTTのトレンドライン群を価格が再テストし、サポートとして機能した後に高値更新へと至る動きが繰り返された。今回も2回の再テストがすでに発生しており、そのうちの2回目が終わりつつあると見られている。
「再び、月足のOTTバンドを上に抜けた」と投稿は締めくくっている。
「OTTバンドは、資産が次の上昇局面に入る準備が整ったかどうかを示す。今まさにそのタイミングだ」
2025年の価格目標として、Stockmoney Lizardsは最大で20万ドルを想定しており、来年には25万ドルへの「拡張」もあり得るとしている。
市場のコンセンサスは12万ドル
コインテレグラフのこれまでの報道によれば、Cointelegraph Markets ProやTradingViewのデータではビットコイン価格は現在の保ち合い構造の中にあるものの、強気相場に対する期待は依然として根強い。
短期的な予想では13万ドル以上も見込まれており、現在開催中の「ビットコイン2025カンファレンス」におけるマクロ経済の進展や著名スピーカーの発言にも市場は大きな反応を示していない。
もっとも、昨年の同カンファレンス後にはビットコイン価格が30%下落しており、「市場の記憶」が2025年にも同様の展開を招くのではないかと懸念する声もある。
オンチェーン分析企業グラスノードは、価格発見フェーズの一環として12万ドルへの到達が近いと見ている。
「市場が価格発見段階に移行する中、12万ドル付近は主要な関心ゾーンとして浮上しており、この周辺では売り圧力が強まると見込まれる」と、グラスノードの定例レポート「The Week Onchain」で述べている。