ビットコインには匿名性があるとされるが、全ての取引がブロックチェーン上に記録されるため透明性も高い。特にビットコインを保有する大口ウォレットを追跡することで面白いことが見えてくる。
今回、10億ドル(約1100億円)相当のビットコインを保有する組織や人物が世界で35~200いる可能性があることがわかった。ビットコインを保有するウォレットを分析するサイトを運営する匿名のスタッフが米MSNのニュースサイト送ったメールの中で語った。同人物によると、これらビットコインを大量保有する保有者は仮想通貨交換所、取引所またはヘッジファンドだろうと推測している。
17年12月、9万1666BTCを保有する米ウィンクルボス兄弟がビリオネア(10億ドル以上を持つ資産家)になったことが話題になったが、さらに多くの富を手にした隠れ長者がいる可能性も高い。
同サイトによると、10億ドル以上のビットコインを保有するビットコインアドレスは世界に3つある。そのうち一つは仮想通貨取引所最大手ビットフィネックスに属することがわかっているが、残りの二つの所有者は不明だという。
ちなみに大口のビットコイン所有者は複数のウォレットにわけて保管する傾向があるので、「ビットコイン長者」の正確な数を割り出すのは困難だ。今回の試算値はこの事実も考慮して計算された。
また1億ドル(約110億円)以上を保有するウォレットアドレスが100以上あることを考えると、ビットコイン価格が上昇するにつれ今後さらにビリオネアが生まれる可能性がある。
よく知られているように、ビットコインを発明し今でも大量のBTCを保有しているとされる「サトシ・ナカモト」の消息は不明だ。
これらビットコイン長者は税務当局による詮索を避ける目的で声を潜めているのかもしれない。