ビットコイン(BTC)が6月以来初めて10万ドルを下回り、投資家の不安が広がる中、2人の著名な市場関係者が依然として強気な見通しを示している。
「個人投資家の 投げ売り局面は最終段階」
ビットワイズの最高投資責任者(CIO)のマット・ホーガン氏は、今回の下落を「さらなる崩壊の始まりではなく、個人投資家の投げ売りがピークに達した証拠だ」と指摘した。
「仮想通貨のリテール市場は極限まで絶望している。レバレッジポジションが一斉に吹き飛び、仮想通貨ネイティブな個人トレーダーの心理は、これまでで最も冷え込んでいる」とホーガン氏はCNBCで語った。
しかし同氏は、売り圧力が限界に近づいている兆候が増えているとも述べた。
「機関投資家や金融アドバイザーと話すと、依然としてこの資産クラスに資金を振り向ける意欲が強い。1年単位で見れば、依然として高いリターンを維持しているからだ」と説明した。
ホーガン氏は、個人投資家の整理が完了すれば、機関投資家のマネーが再び価格を押し上げると予測。「年末までにビットコインが再び史上最高値を更新しても不思議ではない」と述べ、12万5000〜13万ドルのレンジを見込んでいる。
「ステルスQE」が材料に
一方、ビットメックス元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、次の上昇相場を支える鍵は流動性構造にあると指摘した。
ヘイズ氏は11月4日のブログで、米政府が急速に拡大する債務発行に依存していることから、連邦準備制度理事会(FRB)は最終的にバランスシートを拡大せざるを得ないと論じた。
彼はこれを「ステルス量的緩和(QE)」と呼び、FRBが常設レポ取引制度を通じて市場に資金を供給し、国債の消化を支援する仕組みと説明している。
量的緩和(QE)は、中央銀行が国債などの金融資産を購入することで通貨供給を増やし、経済を刺激する金融政策だ。
「もしFRBのバランスシートが拡大すれば、それはドル流動性の増加を意味し、最終的にビットコインやほかの仮想通貨の価格を押し上げる」とヘイズ氏は述べた。
この「政府債務の増加と静かな流動性供給のサイクル」が、ビットコイン強気市場を再点火させるとみている。
ビットコイン、弱気市場入り
一方、コベイシレターは火曜日のX投稿で、「ビットコインは10月6日の史上最高値から20%以上下落し、正式に弱気市場入りした」と報告した。
一部のトレーダーは、下落がさらに続く可能性を警告している。
投資家のテッド・ピローズ氏は市場を「自由落下(フリーフォール)」状態と表現し、「10万ドル台を維持できなければ、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)に残る9万2000ドルの窓埋めを試す展開になる」と述べた。
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